フリップカートがイスラエル新興企業を買収、データサイエンス技術を取得

 

Posted on 26 Sep 2018 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

わたしにとって、インドで初めてオンラインショッピングをしたのは、もちろんフリップカートです。



本日、フリップカート(Flipkart)がイスラエルの自動価格設定などのデータアナリティクスベンチャー、アップストリーム・コマース(Upstream Commerce)を買収、これまでのアジアと米国に加え、イスラエルを拠点に加えたデータサイエンス技術ハブを構築する足がかりとする、というニュースを目にした。
ウォルマート傘下に入った5月以降、8月にインドの人工知能スタートアップ「Liv.ai」を買収したばかりだ。

Flipkart acquires Israel-based start-up Upstream Commerce - Live Mint

わたしがフリップカートの存在を知ったのは、おそらく2009年から2010年ごろだ。
当時プネーに住んでいたブルガリア人の友人、Fさんに教えてもらったことがきっかけだった。

お互い別々の会社で現地採用されていたFさんとは、共通の友人の結婚式に参列したことがきっかけで知り合い、週末になると誘い合わせてランチやお茶をした。
ドイツの大学で経済学博士号を取得しているFさんは秀才かつ博識で、時代の流れに非常に敏感だったので、会うたびに新しい情報をいろいろ教えてもらったものだ。

当時インドにはアマゾンはもちろん、通販自体がほぼ皆無だったので、欲しいものを手に入れるためには足で探すしかなく、それすらも多くの場合は徒労に終わっていた。
そんな時、Fさんが書籍はフリップカートで買って、職場に配達を依頼しているという話をした。
さっそく調べてみたら、確かに近所の書店ではなかなか見つからない、読みたかった書籍が一通り揃っている。

当時のフリップカートは若い創業メンバー4名が、ベンガルール近郊4カ所に倉庫を借りて、そこからプネーを含むインドの一部地域に書籍を発送している、というような内容の記事も見つけた。
Wikipediaを見ると、フリップカートの創業は2007年だ。

Flipkart - Wikipedia

それからわずか10年あまりで、フリップカートは世界中の注目を集める大企業に成長した。
近年はソフトバンクが20%出資、今年に入ってウォルマートに売却(してフリップカートは実質ウォルマート傘下入り)したことで、日本でも一部の間で、その名を知る人が増えてきた。

「Flipkart(フリップカート)」をアマゾンとウォルマートが取り合った理由 - ビジネス+IT

もちろん、初期のアマゾンが書籍からどんどん品揃えを拡大したように、フリップカートも今や多岐にわたる商品を取り扱っている。
実際、インドにおいては電子機器や周辺機器などはアマゾンよりもフリップカートの方が品揃えがよい。
わたしも、今使っている「Google Pixel 2」は、インドにおける正規代理店だったフリップカートで購入した。
 





      



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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