料理に風味を加えるタルカーを心ゆくまでエンジョイできるようになりそうな、科学的効用とは

 

Posted on 30 Aug 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

日本でタルカー三昧生活をエンジョイしたいあなたには、インド食器や食材の専門店、「アジアハンター」で買える「タルカパン」をおすすめします。



※麻田豊先生からいただいたご指摘をふまえ、「タドカ」を「タルカー」に修正しました。
旧記事もまもなく修正予定。
 

風味をアップさせるため、コシンビル(サラダ)やダルなどの仕上げとして、ブラウンマスタードやクミンシード、ニンニクみじん切り、チリなどのスパイスを散らした熱々のホットオイル(ギィー [Ghee] を使うこともあり)をジュっとかける工程をタルカー(तड़का、スパイスのテンパリング)と呼ぶ。
福岡の大切な友人であり、同業者のTさんから教えてもらったところ、日本でもタルカーがけレシピが流行の兆しだ。

参考: 日本で買ってしまったインドのものシリーズ、その1:「タルカー」 - ASKSiddhi

ただし油脂を加えるということでカロリーがアップするのではないかと気になったことはないだろうか。

本日付の「The Better India」は、タルカーを加えた調理法によって栄養価も高まることを、科学的な根拠とともに紹介していたので、これからは安心して楽しみたい。

Tadka-licious: That Tempering On Your Dal Is Healthier Than You Think. Here’s Why! - The Better India

タルカーをうまく行うコツは、冒頭写真のような小さなタルカーパンに好みの植物油またはギィーを適量(大さじ1.5~2ぐらい)熱し、2~3粒のブラウンマスタードを投入してみてパチパチ言ったら火を止め、すぐに準備していた他のスパイス類を投入する。
パチパチが収まり「ジュ~」という音に変わったら、これをあらかじめ仕込んでおいたダルや刻んだコシンビル(いずれも味付けまで終えたもの)の上にかける。

タルカーにより、投入するクミン、チリ、ターメリック、マスタードシードに豊富に含まれるビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンがオイルに溶け出すため、こうした栄養素がスムーズに身体に吸収される。

さらに、特にターメリックやチリなどは長時間加熱すると、クルクミンやピペリンなどの有効成分が、それぞれ86~91%、53~62%も大幅に減少することで知られているが、タルカーは有効成分の維持にも役立つとしている。

これで思う存分、タルカー三昧を楽しめる。
ただし、熱々のオイルを扱う際の油はねによる火傷には、十分気をつけたい。

加熱したスパイスの効用に関する参考記事: 
Effect of heat on spices and their active component





        



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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