インドの旅は鉄道派に朗報!?人気特急2本で客車内の座席構成の大幅変更へ

 

Posted on 29 Aug 2018 21:00 in トラベル・インド by Yoko Deshmukh

おそらく、まったくの外国人観光客としてインド鉄道を利用したならば、もう少し楽しめたこともあるのかもしれません。



インド鉄道を利用した旅について、わたしはどちらかと言うとあまりよい思い出を持っていないので、できれば避けたい派なのだが、これは人それぞれで、鉄道での旅こそインドの醍醐味を味わえると考え、縦横無尽に国内移動する方も一定数いらっしゃることを知っている。

わたしの場合は、向かい合わせの座席から終始一挙手一投足をガン見され続けるプライバシーのない十数時間が結構辛いこと、「客車にも漂ってくるトイレのニオイのキツさ」、「ボロ雑巾のようになって床を這って掃除し、お金を乞う少年の存在」などが精神的な障壁となり、自らの性格に合わないと思い至っている。

ただし、旅を終えてみると鉄道のほうが確かに強く旅情には残る。
乗車前そして下車後の駅の雰囲気、長く停車する駅では列車を降り、その地方の名物の軽食を食べてリフレッシュしたり、車内アナウンスなどないので、どこで降りるのかを周囲の人に知らせておき、昔だと冊子版、今だとウェブ版の「Trains at a Glance」掲載のダイヤと照らし合わせて到着予定時刻にアラームをセットしたりしたことも、まぎれもなく楽しい思い出だ。

さて、「Financial Express」電子版では、わたしと違って鉄道派の方々に朗報になりそうな、次の話題を見つけた。

Now, Rajdhani and Duronto Express trains to have more AC III-tier coaches; AC II-tier on their way out! - Financial Express

インド鉄道の中では特急列車にあたり、比較的利用者の多いラージダーニ・エクスプレス(Rajdhani Express)ドゥロント・エクスプレス(Duronto Express)では、乗客の声と採算を考慮して、これまで上記の特急では主流だったコンパートメントあたり2段ベッド仕様のAC車(AC-2 Tier)を、同鉄道が運行する他の列車では一般的となっている3段ベッド仕様(AC-3 Tier)に変更することを決定した。

理由は、AC-3車はAC-2車と同様、(一応)冷房付きであることがウリになっており、「快適性」という面ではAC-2と同等だが、運賃は明らかに異なるため、AC-2と比較してはるかに需要が高い点にあるという。
インド鉄道による試算によれば、AC-3車の年間利用者は延べ8,500万人に対し、AC-1(客車内にシャワーを備え、さらに出入り口に扉のついた別格の1段ベッド仕様車)、AC-2寝台、およびAC-2座席車の需要は合わせて延べ5,500万人となっている。

こうした理由により、インド鉄道委員会(Railway Board)ではAC-3席を1万4,400席増やすとしている。
 





    



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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