オーストラリアはゴールドコーストで本日まで開催されていた、4年に一度のコモンウェルスゲームズ世界総合競技大会で14日、インドのボクサー、メアリー・コム(Mary Kom)が、48キロ級決勝でアイルランドのクリスティーナ・オハラ(Kristina O'hara)を破り金メダルを獲得した。
2018 Commonwealth Games boxing: MC Mary Kom, Gaurav Solanki lead India’s medal rush - Hindustan Times
3児の母でもある35歳のメアリー・コムは、これまで数々の世界選手権、アジア選手権、アジアスポーツ大会ではチャンピオンに輝き、最近ではロンドン五輪でも銅メダルを獲得するなど、不動の強さを維持してきた。
今回の対戦相手も、ほとんどが10歳以上若いボクサーであったが、体力の差を感じさせない見事な戦いぶりで王者の座を守った。
週末だった昨日、インド時間の早朝の試合だったため、朝起きてからテレビを点けると、各ニュースチャンネルがメアリー・コムの偉業を一斉に報じており、暗い話題が続く中で一筋の希望の光となっていた。
せっかくの盛り上がりに便乗して、夜はネットフリックス(Netflix)で2014年のプリヤンカー・チョープラー(Priyanka Chopra)主演「Mary Kom」を観ることにした。
あらすじや背景などの情報は、ポポッポーさんのブログが詳しく、参考になる。
【Mary Kom】 - ポポッポーのお気楽インド映画
世界最大の雨量を誇るインパールの豪雨シーンで幕を開けるメアリー・コム誕生物語は見応えがあった。
特に最後の方でややドラマチックな展開に過ぎるかな、と感じる場面はあったものの、日常風景から手に汗握る国際試合模様まで、ボクシングで徹底的に身体を作り込んで挑んだプロポーション抜群なプリヤンカーさんのすばらしい演技と、息を飲む美貌を堪能できる点でも必見だ。
個人的には、メアリー・コムの出身地であるマニプールの風土や衣服、食事なども、画面から感じ取ることができて楽しかった。
なおメアリー・コムの夫オンレー・コム(Onler Kom)役のダルシャン・クマール(Darshan Kumar)さんが「ヒロミGO(郷ひろみ)」に見えてしまって気が散ってしまった。
余談だが、実は数年前、ベンガルールの有名な老舗ターリー・レストラン、「MTR」で食事をし、店を出たところで、地元の若者から「Are you Mary Kom?」と尋ねられたことがある。
耳を疑い「えっ?」と聞き返したら、「Are you Mary Kom?」と真顔で繰り返されたので、「Of course, no!」と笑いながら答えたが、あの時こちらも真顔で「Yes, I am.」と答えて、反応を見てみたかったな、などと今ごろになって思っている。
日本人の顔立ちはマニプールの人たちと同じ系統であることと、わたしの体格が比較的筋肉質であること、Wikipediaのメアリー・コムさんバイオによると158センチと、身長も近い点で勘違いされたのかなと分析しているが、あまりにも光栄な人違いで、思い出すたびに笑いがこぼれる。