まだまだ続く #バーフバリ旋風 は、もう止まらない

 

Posted on 15 Feb 2018 22:00 in エンターテインメント by Yoko Deshmukh

蝶の羽ばたきが、小さなつむじ風を生み、やがて竜巻になる、という表現がぴったりの現象が、まさに起きようとしているのかもしれません。



いま日本で巷を騒がせているインド映画、「バーフバリ 伝説誕生/王の凱旋」。

映画『バーフバリ 王の凱旋』公式サイト(現在日本国内の限られた都市で上映中)


「王の凱旋」日本語予告編


ツイッター上では「バーフバリ旋風」とか「バーフバリ効果」とか言われ何かと話題になっていて、あの糸井重里さんや、日ペンの美子ちゃんも虜にしながら、じわじわとファンを拡大している。

わたしも週末に「伝説誕生」と「王の凱旋」をAmazon Prime VideoやNetflixで視聴してからと言うもの、感動を分かち合いたくてツイッター上のハッシュタグ「#バーフバリ」をチェックしている。


           
           
          

日本ではDVDの発売も間近のようで、そろそろ上映スケジュールが終了する映画館もあるようだ。
バーフバリの世界を堪能した人たちは、口を揃えて「映画館で観てこその感動だった」し、「また映画館に足を運びたい」とおっしゃるリピーターばかり。
ここはひとつ、ぜひ映画館に足を運んでみてもらいたい。

インド映画に対して、どうしても半信半疑の方は、以下のTBSラジオDJ宇多丸さんによる批評が参考になるかもしれない。

【映画評書き起こし】宇多丸、『バーフバリ 王の凱旋』を語る!(2018.1.13放送)

さて、そんな昨日、たまたま見知らぬインドのバーフバリファンが、グループツイート(複数人へ一斉にリプライを飛ばす方法)に入れてくれて、軽い挨拶のようなことをしていた。
そこに誰が入っていたのか深く考えずに、日ペンの美子ちゃんの漫画ツイートと、そこに描かれたバーフバリ愛を説明したところ、あろうことかバーフバリ制作プロデューサーのショーブ・ヤルラガッダ(Shobu Yarlagadda:@Shobu_)氏の公式アカウントから恐れ多くも返信をいただいてしまった。

そこでショーブ氏の気さくなご好意につけ込み、日本のファンたちが、バーフバリの面影を追いかけて、はるばるラモジ・フィルムシティ(ハイダラーバード近郊の映画村)に来たり、南インド文化やテルグ語を勉強したりしていることを伝え、最後に「こんなファンたちがいるのだから、日本で販売するDVDはノーカット完全版を」と付け加えた。
そう、バーフバリは例外なきインド映画、ノーカット完全版は3時間近くある。
残念なことに日本では劇場での上映も販売されるDVDも、一部の場面をカットした短縮バージョンだというのだ。

すると間髪入れず、ショーブ氏から次の返信をいただいた。




これは決して約束しているわけではないのだが、しかしプロデューサーともあろう人物が、可能性のないことに言及するはずはないので、大いに期待できるだろう。

そして一晩明けてみると、今度はショーブ氏との一連のやり取りを見ていたという、インドのオンラインメディア、「Scroll」の記者から、「日本のバーフバリ人気について教えてほしい」という主旨の取材の申し込みが来ていた。

記者は、日本におけるバーフバリ人気が、一部のインド映画ファンの間だけのものなのか、それとも昨年、中国でアーミール・カーン主演の「ダンガル(Dangal/日本でも「ダンガル きっと、つよくなる」として4月に公開予定)」が大ヒットした時と同様、これまでインド映画にあまり関心がなかった層にも浸透しているのかを知りたいということだった。
この他にも個別に知りたいことがあり、現在質問を準備中ということだが、その間は以下のハッシュタグ「#インドにバーフバリ叫ぶ」を作って、みなさんからの意見を募集している。


           
           
          

ひとつひとつ寄せられた意見を読んでいると、まるで自分の国が無条件に褒められているような気がしてくる。
同時に、バーフバリ愛好家たちは一般的に、非常に論理的な思考能力を持ち、知的好奇心が高く、また他者への思いやりに溢れているなと感じた。
これも「マーヒシュマティ王国(バーフバリ王が治める国)」の水準の高さなのかもしれない。

今まで、いろいろな言葉を尽くしても、興味関心のない人に、インドという国を知ってもらうことは難しいという敗北感のようなものを味わってきたのだが、バーフバリはこれを軽々と乗り越え、そして引き寄せていることに、驚きを隠しきれない。





          



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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