IITやNITの修士号や博士号の修得者、3年を期限として農村に派遣

 

Posted on 04 Feb 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

最新技術を修得した一流の人材が農村へ、これこそ本当のシナジーを生みそうです。



日本に住んでいる友人夫妻が1年ぶりぐらいにプネーに帰省し、喜ばしい場に招待してくださった。
久しぶりにたくさんの友人と再会したり、ずっと会いたかったあの方と会えたりと、数時間はあっという間に過ぎた。

それにしても日本に住んでいる友人も、プネーやムンバイーに住んでいる別の友人たちも、マラーティー語を母語とする配偶者を持つ日本人たちは皆、流ちょうにマラーティー語を操り、様々な立場の人たちと何不自由なく会話を楽しんでいる。
彼女たちは、英語だってもちろんペラペラだ。

相変わらずブロークン・マラーティーしか話せないわたしは、劣等感に身を委ねつつも、不思議と落ち込んだ気分にはならなかった(今さらって?)。
落ち込みはしないけど、彼女たちが見ている世界(具体的にはスラスラとマラーティー語の文字を読める世界)に、早く行きたいなという気持ちにはなった。

もうひとつ、母ではない自分は、母である彼女たちに敵わないことが、たくさんあることも、じっくりと承知した。

前日には、インド農村部の生活向上を目指して、幅広い活動をされている田島先生と電話でお話し、これまで手弁当で取り組んで来られてきたご活動内容が、たくさんの人々や団体の協力を得て、かなり前向きに進みつつあることを知った。

誰もが自分の使命を持ってこの世に生まれたのだから、自分の得意なフィールドで一歩ずつ進んでいけばいい。
そんなことを考えていた時、このような話題を見つけた。

インド技術系大学の最高峰、インド工科大学(Indian Institute of Technology:IIT)や国立工科大学(National Institute of Technology:NIT)の大学院(修士と博士)を修了したエリート中のエリートを、3年の期間を定めて大都市から遠く離れた農村部へ派遣し、現地の才能ある若者たちを対象に教育を実施するという試みが始まった。
「The Hindu」電子版が伝えた。

Graduates from IIT, NIT to teach in rural areas - The Hindu

教鞭を執るためのトップ工科大学卒業生らは、1,200名募集するという。
普通に就職していれば世界中の企業で、すぐさま高給が約束される仕事を得られるところを、国のために尽くすことを選んだ有望な若者たちだ。
彼らは質の高い教員が不足している農村地域の公立工科大学53校に派遣される。
37億ルピーの予算が投じられる、このスキームに参加した若者には、世界銀行支援プロジェクトを通じて毎月7万ルピーの給与が支払われる。

3年間の雇用期間を終えたら、学業に戻ったり、退職したり、就職したりと進路は自由だと言う。





            



About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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