今晩、「Web Summit」開幕式が、リスボン北部の国際空港から近いオリエンテ駅近くのMEOアリーナで開催された。

1万5000人収容の会場はほぼ満員となり、熱気に溢れる中、主催者によるスピーチの後、ポルトガルのアントニオ・コスタ（Antonio Costa）首相による「ポルトガルはスタートアップだ。ポルトガルへ投資を！」という演説、続いてモーエンス・リュッケトフト（Mogens Lykketoft）国連総会議長、ロベルト・アゼベド（Roberto Azevêdo）世界貿易機関（WTO）事務局長、ジョゼ・マヌエル・バローゾ（José Manuel Barroso）元ポルトガル首相で現ゴールドマン・サックス非常勤会長などの錚々たるメンバーのパネルディスカッションがあった。

「テクノロジーが人間の仕事を奪ってしまうのか」という問いに対して、特にアゼベド事務局長の「社会の仕組み自体を変革すべき時に来ている。世の政治家は、そのことに気づいていながら目をつぶって見なかったことにしている」との指摘など、ズバズバとした物言いが印象に残った。

アメリカの俳優で、オンライン共同製作会社という新しい分野の事業「hitRECord」を経営するジョゼフ・ゴードン＝レヴィット（Joseph Gordon Levitt）さんへのインタビューまでは聴いてから、帰りのメトロの混み具合を心配して会場を後にした。

明日はマイク・シュローファー（（Mike Schroepfer）フェイスブック社CTO（最高技術責任者）、カルロス・ゴーン（Carlos Ghosn）日産ルノーCEO、出澤剛LINE社長などの講演が予定されている。

WEB SUMMIT | LISBON 2016 | Schedule - WEB SUMMIT | LISBON 2016

機械化の波が押し寄せる翻訳の分野にも有益な話がたくさん聴けそうなので、しっかり学ぼうと思っている。

なお午後11時現在、リスボンのローカル経済チャンネルでは「Web Summit」について分析をしているらしきディスカッション番組が放送中だ。
このほか、繰り返し「Web Summit」開幕式のもようを報じており、2億ユーロの経済効果が期待されるなどと紹介しているようだ。
 

延々と1時間以上も特集を組んで、
「Web Summit」について複数の識者が議論しているようだった。

「Web Summit」は、リスボン、ひいてはポルトガル経済を活性化する起爆剤になるか。
理由は後日、詳述したい。

個人的には、開幕式冒頭で上映された、「Invest Lisboa」のプロモーション・ビデオにしびれた。
あぁ、お金がいっぱいあれば、ポルトガルに投資して、永住権が取得できるのになぁ。