ムンバイからポルトガル・リスボンへ:経路
Posted on 17 Oct 2016 23:00 in トラベルASKSiddhi by Yoko Deshmukh
「継続は力なり」ですが、「貯金も力なり」で、行きたいところにいつでも行きたいわたしは、少しずつですが旅費にするのための貯金を毎月積み立てています。
突然ASKSiddhiの更新が途切れてしまった。
福岡での充実した一時帰国を終え、わたしはプネに戻って来た。
本来は5日のフライトで戻るはずが、台風直撃の影響(実際には福岡での暴風雨は幸いにも大したことはなかった)を受けて福岡発成田行きのフライトがキャンセルとなってしまい、成田発ムンバイ行きのANAに乗れなくなってしまったので、1週間滞在を延期して12日に戻った。
福岡からプネへの移動前後は、毎度のごとく怒涛の仕事漬けでまったく息つく暇もない状態。
そうして日々が矢のように過ぎていく中で、ずっと寝たきりで闘病中だった、マハーラーシュトラ州内陸のワランガオン(Varangaon)村に住むシッダールタさん最愛のおばあさんが、88歳の生涯を閉じた。
わたしはまだ福岡にいたのだが、せめてお見送りだけでもと、夜遅くにプネを出て(車で10時間ぐらいかかる)おばあさんのもとへ向かおうとしたシッダールタの車が、原因不明のギア故障で引き返さざるを得なくなるなど不思議なこともあった。
山賊が出るという噂もある道中だっただけに、おばあさんが「夜道は危険だ、こちらのことは大丈夫だから心配しなさんな」と言っていたのかもね、と話し感傷に浸った。
ところが時代はワッツアップ(インスタントメッセージアプリ)、親戚のひとりが(鼻にティッシュを詰めた状態の)おばあさんの亡骸を、写メールで送って来たのには度肝を抜かれた。
1ヶ月ぶりのプネは、雨季もようやく明け、オクトーバーヒートの兆しをひしと感じる暑さだが、不快感はあまりない。
今月末にはインド最大の年中行事、ディワリも控えている。
昨年はプネを襲った深刻な水不足のため、ディワリを前に早めに日本に一時帰国(避難)して留守にしてしまったが、今年は家族みんなから愛されたおばあさんを亡くし、誰よりも落ち込んでいるであろう娘、すなわちシッダールタさん母を元気づけるためにも、おみやげをたくさん持ってアコラ(シッダールタさん実家のあるマハーラーシュトラ州内陸の都市)へ行く予定だ。
ちなみにインドにも服喪の習慣があるため、今年はおそらく花火遊びのない静かなディワリになるだろう。
さて、ディワリ明けには、かねてから楽しみにしていた、ポルトガルのリスボンへの旅が待っている。
このリスボン行きは「Web Summit」という、世界中から人が集まるテクノロジー系大型イベントへの出席を口実にして決めた1年ほど前から、こつこつ旅費を貯金して実現したものだ。
ガイドブックも「Lonely Planet: Portugal」電子版と「地球の歩き方:ポルトガル」紙版、「旅の指差し会話:ポルトガル語」電子版などを取り揃えた。
人生初のヨーロッパ旅行、しかもちょっとニッチ感のあるポルトガル。
とはいえ日本とも、ゴアなどの植民地を持っていたインドとも、古くから深いつながりがあり、ガイドブックやポルトガル関連書籍を読めば読むほど興味深い。※
赴く前から、きっとこの国のことが大好きになるのだろうと確信している。
そこで今後インドからポルトガルを旅行で訪れようとする人にも何らかの役に立つように、訪れる予定のない人も旅行気分が味わえるように、また自らの備忘録も兼ねて、これから散発的にポルトガル旅行準備について綴っていこうと思う。
本日は、ムンバイからポルトガルの空の玄関口、リスボンへの経路について、これまでに分かったことを書いておく。
現在、ムンバイからリスボンへ至る直行便はないため、ルフトハンザ航空、スイス航空、エール・フランス、エミレーツ航空、ジェット・エアウェイズ、それからなんとトルコ航空などの経由便を利用する。
運賃はだいたい4万〜5万ルピー前後で、日本から行くことを考えたらかなり割安ではないか。
わたしたちが選んだのは、主に運賃やスターアライアンス系マイレージ積算効率などの利便性から、ドイツ・フランクフルト乗り換えのルフトハンザ航空で、旅行代理店で手配を依頼した料金は往復1名5万2500ルピーだった。
また日本国籍のパスポートを持っているわたしは不要だが、インド国籍のシッダールタさんはビザを取得する必要がある。
初めてのヨーロッパ、すなわち初めてのシェンゲン・ビザ申請には、なかなか面倒な手続きと、「旧ポルトガル植民地」ゴアの総領事館へ召喚されるという、面白い発見があった。
その様子は、次回以降の記事にまとめる。
※現在読んでいる本:
ようこそポルトガル食堂へ(Kindle版)馬田草織
まだ読み始めたばかりだが、さっそく芳醇なポルトガルのごちそうが頭の中を去来してきて居ても立っても居られない。
ポルトガルの道を歩く パート1 リスボンからポルト(Kindle版)舘野 修
いつかは挑戦してみたい「Camino De Santiago」。読んでいるだけで足が痛くなりそうなほど、果敢に進んでいく著者、しかし情景描写も丁寧なので風景を想像できて楽しい。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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