※写真は3年近く前にバンガロールで利用したオーラキャブの車内。
ウーバー(Uber)は、公共交通機関に乏しいプネのような都市の交通に革命を起こしていると思う。
わたしはプネでは普段、比較的近所であれば従来ながらのオートリクシャーや徒歩、また平日であればシッダールタさんの会社でお願いしているドライバーのプラビンさんが運転してくれる車を利用しているため、バンガロールやデリーなどの他都市を訪れた時以外、日常でウーバー(Uber)やオーラキャブ(OLA Cabs)などの配車サービスにお世話になることはなかった。
だが、知人でよく利用しているという人の話を聞くと、地域にもよるだろうが、アプリでの呼び出しから平均5分以内には車が到着し、かなり便利に使いこなせるようだ。
今回、地理もリクシャー運賃も熟知したプネで、比較的まとまった距離を、ウーバーに乗車する機会に恵まれた。
自分で体験してみてはじめて、わたしたちの足として非常に画期的なサービスであることを確かめることができた。
わたしが利用したのは、プネ西部のアウンド(Aundh)に新しくできたショッピングセンターから、東部にあたるカルヤニナガル(Kalyani Nagar)の自宅まで、距離にしておよそ14キロで、1年くらい前にほぼ同じ距離がオートリクシャーで200ルピー以上かかった記憶がある。
一緒にいたTちゃんのすすめで、配車依頼時にあらかじめアプリで見積もりを出してみると、150〜220ルピーとあり、ほとんどリクシャーと変わらない。
降車すると、自動的に乗車記録が電子メールで送られてくる。
この日の運賃は150ルピーにも満たなかった。
ただし日曜日で道路の混雑がないという好条件ではあった。
しかもデビッドカード払いに設定しておけば、到着時に自動的に料金が引き落とされるので、リクシャーのように乗車時に値段交渉する手間や、降車時に「釣りがない」などという言い訳をされ、料金をごまかされる心配がない。
何より雨の中、ずぶ濡れになりながら道路にせり出し、なかなか捕まらないリクシャーを必死で呼び続け、ようやく空のリクシャーが通りかかったと思ったら乗車拒否される、などという苦い思いに悩まされることもないのだ。
車に乗り込むと、まず運転手さんが、運転席脇に取り付けられたGPSつきスマートフォンの画面で、出発を登録するボタンにタッチする。
すると、乗客のスマホ上のウーバーアプリでも、ただちに出発したことが反映され、経路が表示される。
車が目的地に到着すると、運転手さんが到着を登録するボタンにタッチし、料金を伝えてくれる。
道中では、誰かに自分の現在地を教えるボタンや、助けを求める「Help」ボタンも表示されるので、安心感がある。
バンガロールやデリーで、このような新型の配車サービスを利用してきたから、その確かさは体験済みであったが、わが街で味わう感動はまたひとしおである。
ただし今回の運転手さんはヒンディ語しか話さなかったので、出発地点まで一緒についてきてくれたTちゃんの夫が丁寧に経路を説明してくれていたのにもかかわらず、どうやらプネの地理に疎い人だったようで、途中で分岐点に差し掛かるたびに後ろを振り返られて説明を求められたので、少し不安になったが、意思疎通に苦労するというほどではなかった。
むしろウーバーをもっと楽しく使いこなすためにも、ヒンディ語をもう少しまじめに勉強しようという気になった。