ウッタル・プラデーシュ州:トラの攻撃から命を賭して主人を守った4歳の犬
Posted on 11 Jun 2016 23:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
動物を飼っている人には誰でも、動物の習性やマインドをよく学習し、それを汲み取って接していく責任があります。
*The image from a copyright-free space.
わたしたちが想像する以上に、犬は主人のことを観察し、そして寄り添っているものだ。
ウッタル・プラデーシュ州の自然公園、ドゥドワ国立公園(Dudhwa National Park)付近で農業に従事する男性が、夜間の寝苦しさから飼い犬と一緒に屋外で寝ていたところをトラに襲われるという事故があった。
その際、飼い犬のジャッキーが機転を利かせてトラの注意を引き、代わりに犠牲になってしまったという。
飼い主の男性によると、ジャッキーは茂みから近づくトラの匂いをいち早く察知し、主人に危険を知らせようと試みたが、日中の疲れからなかなか起き上がれずにいるうちにトラが襲いかかってきたという。
ところがジャッキーが果敢にもトラに飛びかかって男性から引き剥がした。
男性はすぐに周辺に転がっていた棒を振り回してトラを退けたが、ジャッキーは既にトラの餌食となり森の中へと引きずり込まれてしまった。
男性の無事を確認した家族が懸命にジャッキーを探したところ、ほどなくして痛ましい姿の遺体を発見したそうだ。
森林局は、付近に野生のトラが出没することを自然公園近隣の住民らに警告していたとしている。
「ジャッキーは野良犬の子で、4年前に道端で拾ってきてからは、かけがえのない家族だった。1日たった数枚のチャパティを食べさせ養ってきた私たち家族に、命というあまりにも大きすぎる代償で恩を返したのだ」主人は悲しみにくれ、食事も喉に通らなくなってしまったという。
ちなみに酷暑期のインドでは、特に石造りやコンクリート造りの戸建ての家は、日中の熱が夜間も屋内にこもったままになりがちなので、屋外にコーチ(簡易ベッド)を引っ張り出して寝る人が多い。
わたしも改装中の夫の実家を訪ねた折に、星空の下で眠った経験があるが、摩訶不思議な夢を見たことを憶えている。
原文記事
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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