バンガロール・メトロの無人車両がついに中国から納入

 

Posted on 24 Feb 2025 21:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh

画像はWikipediaより。



無人車両の運行が予定されているバンガロール・メトロ(Namma Metro)のイエロー・ライン(Yellow Line)の車両が今月24日、中国から到着した。

Driverless train for Bengaluru Metro’s Yellow Line set for safety inspection

車両の納入遅れのため遅延が発生していた。

ベンガルール・メトロ鉄道公社(Bengaluru Metro Rail Corporation Limited、BMRCL)によると、納入されたのは最初の6両で、複数の社内テストに合格済み。
今後、「無人技術」として一般に知られる通信ベースの列車制御(Communication-Based Train Control、CBTC)テストを経て、完全な評価完了は3月末に予定している。

現在バンガロール・メトロはDTG(distance-to-go)信号システムで運行されているが、今回の無人列車の導入により、徐々にCBTCシステムへの移行を予定している。
CBTC技術により、列車の間隔が現在の2分半から90秒まで短縮されると期待されている。

イエロー・ラインは総延長19.15キロメートル。
構造はしばらく前に完成していたが、無人車両の到着が遅れていた。
路線は16の完全高架駅からなり、R.V. Road駅でグリーン・ラインと、Jayadeva Hospital駅でピンク・ラインと接続する。

必要な承認がすべて取得されれば、イエロー・ラインの無人列車は今年4月までに運行を開始する予定となっている。

R.V. RoadおよびBommasandra間を結ぶイエロー・ラインは、バンガロール・メトロ拡張計画「フェーズ2」の一部として建設されており、全体ではピンク・ライン(Gottigere〜Nagawara間)などの新線や既存ラインの延伸を含む。
フェーズ2全体が完成すれば、バンガロール・メトロの路線総延長は約114キロメートルになる予定。

バンガロール・メトロのゲージは標準軌(1,435ミリメートル)で、最高時速はおよそ80キロメートルとなっている。

インド国内での新線・新車両導入には、RDSO(Research Designs and Standards Organisation)による技術審査、CMRS(Commissioner of Metro Railway Safety)による安全審査など、複数の認証ステップが必要となっている。

イエロー・ラインはIT企業が多いエリアを通ることから、利便性向上によるビジネス面での波及効果が期待される。

2019年に China Railway Rolling Stock Corporation(CRRC)へ総額157.8億ルピー(₹1,578-crore)で車両216両の製造を発注。その後、認識の齟齬や設計上の調整事項等が生じたため、インド国内拠点を持つTitagarh Rail Systems Limitedとの協力を取り付けた。

コルカタに本社のあるTitagarhが一部製造や組立に関与することで、輸入部品の依存度を下げ、かつ生産工程をインド国内に取り込む狙いもあるとされている。

新型コロナウイルスのパンデミックによる生産や物流の混乱や、契約上の仕様調整・認証手続きの長期化なども影響し、当初予定より車両納入が遅れていた。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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