孤児から刺繍職人、やがてボリウッドきってのパーソナル・トレーナーへ転身した男性

 

Posted on 06 May 2016 23:00 in エンターテインメント by Yoko Deshmukh

タイガー・シュロフというボリウッド俳優は知りませんでしたが、こんなこともあるんですね。



エンターテインメント系ウェブマガジン、ピンクヴィラ(Pinkvilla)が、路上生活などの紆余曲折を経て、ボリウッドの人気俳優、タイガー・シュロフ(Tiger Shroff)のパーソナル・トレーナーとして人生の大転換を迎えた男性について紹介していた。

From an orphanage in Odisha to personal trainer of Tiger Shroff – Vikram Swain’s journey

オリッサ州アンタリガム(Antarigam)という名もなき村出身のヴィクラム・スウェイン(Vikram Swain)さんは、貧しい家庭背景により、父親が健在であってなお、弟とともに孤児院で暮らしてきた。
9歳のころから、近所の公園で物乞い同然の仕事をして得たわずかな収入で、辛うじて食べ物を買う日々だったという。

数年後、手に職をつけようと思い立ったスウェインさんは、刺繍を学ぶため、グジャラート州スーラト(Surat)に出て、見習い職人として月1300ルピー(およそ2000円)の収入を得るようになり、うち半分を故郷の弟に送金した。

ある日、知人からのすすめで大都会、ムンバイに移住したスウェインさん、職を求めてムンバイ南部で掃除人として働いていた2009年ごろ、友人との毎週日曜日の日課でジュフー・ビーチを散歩していたところ、子供たちが体操の練習をしている光景に出会った。
その様子に興味を持ち、子供たちの動きを見よう見まねで自分なりに練習を始めたところ、あっという間に一通りの動きをマスターした。

ジュフーと言えば、近隣にはセレブが住まう高級住宅街を控えている。
そんなスウェインさんを、ボリウッド・スターのタイガー・シュロフが見出すまでに、時間はかからなかったという。
ほどなくして、「パーソナル・トレーナーにならないか」と声がかかった。

「最初、英語も話せないし、タイガーとのコミュニケーションもままならなかった。しかし携帯電話を与えられ、ゆっくりと時間をかけて言語を習得すると、タイガーからは実に多くのことを教えてもらえるようになった。今では、トレーニングに活かせる世界中の動画を、ユーチューブで検索したりしている」スウェインさん。

この方が、これから未来永劫、タイガー・シュロフのパーソナル・トレーナーであり続けるのか、せっかく掴んだチャンスをもとに、新たな人生を築いていけるのかは、インド社会が試される要素だ。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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