(昨日の続き。)
メガラヤ州シーロンから、およそ80キロメートル離れたバングラデシュ国境の町ラウキ(Lawki)に至るには、細く曲がりくねった、舗装がところどころ剥がれた穴だらけの悪路1本で山を下るしかなく、しかも大型物流トラックや観光客を乗せたバンとひっきりなしにすれ違うため、酔い止め必須のルートだ。
その中途に、「アジアで最も清潔な村」(Nongthymmai Village)や「生きた根の橋(Living Root Bridge)」などの観光スポットがある。
「アジアで最も清潔な村」でなくとも周辺の集落はどこも隅々まできれいで、ゴミが散らかっているとしたら、ほぼ観光客の仕業と思ってよい。
「Homestay」を掲げる看板をたくさん目にしたが、安心して滞在できそうだ。
シーロンに戻ってから地元の方に尋ねてみたところ、マハーラーシュトラ州はじめインド全土で見られるような、掃除や身の回りの世話のために人を雇用する習慣がなく、家事は自分たちでやることが当たり前であり、学校でも清掃の時間を設けるなど、子どものころからしつけていると話していた。
BBCに、メガラヤ州の人口の半数を占める民族カーシ(Khasi)の母系社会の伝統と現代について詳しく書かれた記事があった。
参照: Khasis - India's indigenous matrilineal society
家族の財産を守るのは女性(一家の末娘)であり、すなわち結婚後は男性が籍を入れる。
末娘の兄にあたる男性(kni)が、結婚後も実家の家計を助ける。
近年の人口流出や資本主義経済の影響、離婚後に男性に養育義務がないことなどによる、家計維持の困難がある。
「男性にも女性と同等の権利を」と主張するグループも台頭している。
インドの他地域と対照的に、女児の誕生のほうが(男児よりも)喜ばれる傾向にある。
...
など、非常に興味深い。
この地域では、(記者のような)女性の一人旅も安心かつ安全だった、という記述も見逃せない。
ところで「生きた橋」のたもとにタイ王室から寄贈された記念碑もあり、カーシと、タイや東南アジアの関連にも関心を抱いている。
参照: Khasi People - Wikipedia
(明日に続く。)
「生きた根の橋」は思ったよりしっかりとした造りだった。
タイ王室から寄贈の記念碑。
「アジアで最も清潔な村」には、木の上に竹で編んだ展望台がついていて、
眺めもスリルも満点だ。
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