過酷なムンバイの路上で道路清掃員を30年以上、誇りを持って務める女性

 

Posted on 02 Apr 2016 23:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

「好きを仕事に」、このことについて最近、ずっと考え続けているわたしに、こんな方が啓示をくださいました。「好きを仕事に」とは何か、引き続き考え続けます。



*The photo from Humans of Bombay

本日の「Humans of Bombay」では、30年あまりムンバイの道路清掃員を誇りを持って勤め上げ、現在もまだまだ、自作のホウキで現役活躍している60歳の女性の話を紹介していた。

ムンバイのような過酷な屋外環境の中、長年きつい道路清掃に従事してきた人ならではの、強靭な意思と精神力を感じる。
このような話に接するたびに、インドだからとかは関係なくして、仕事を愛するということの真髄を見るようだ。

"I've been a sweeper since 30 years, and since 2 years I make my own brooms..

「30年来、道路清掃員を稼業としてきた。
ここ2年ほどは、手作りの特製ホウキを使っているんだよ。

いろんな人に言われたさね、道路を掃く仕事なんかより、メイド(家事手伝い)のほうが手っ取り早いのにって。

でも、この仕事に誇りを持ってるんだ。
どんなに小さくとも、祖国の役に立っていることを感じられるからね。

この仕事で、月に1万5,000ルピーの収入を得て、家計を支えているよ。
子供たちは成長して、大企業で働いているけど、仕事を辞めろなんてこと言わないし、母親の職業を恥だなんて思ってない。

何週間か前、息子が、勤務先のオフィスが主催したイベントに連れて行ってくれたんだ。 
その時、職場の同僚にも私の職業を誇りと尊敬を込めて紹介してくれた。

それもそうだが、毎朝、通学途中の大学生たちも、私を見かけたら「ありがとう」と言ってくれるよ。

ここを読んだみなさんへのメッセージ?
そうさな、車窓から物を投げようとしたときには、一瞬でも私のことを思い出して、きれいな国を守るために、思いとどまってくれたら、うれしいね。」






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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