2023作年度のアヘン用ケシ栽培の年間許諾政策を発表

 

Posted on 15 Sep 2023 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

高野秀行さんの「アヘン王国潜入記」を思い出しました。このご著書だけは英語版もあるんだよね(Title: "The Shore Beyond Good and Evil: A Report from Inside Burma's Opium Kingdom" by Hideyuki Takano)。



インド政府は14日、マッディヤ・プラデーシュ州、ラジャスターン州、ウッタル・プラデーシュ州の農業経営者らを対象に、2023作年度のアヘン用ケシ栽培に対する年間の許諾政策を発表した。

Annual licensing policy announced for cultivation of opium poppy for crop year 2023-24 for Madhya Pradesh, Rajasthan and Uttar Pradesh

政策に定められた一般条件に従い許諾取得資格があるとみなされた農業経営者は3州で11万2,000件近くにのぼると予想されており、前作年度を2万7,000件上回る見込みとなっている。

州別ではマッディヤ・プラデーシュ州で約5万4,500件、ラジャスターン州で4万7,000件、ウッタル・プラデーシュ州で1万500件となっており、2014年度までの5年間に許諾付与された平均農業経営者数のほぼ2.5倍に相当する。

背景として、国内外での緩和ケアはじめとする医療目的の需要の高まりがある。

年間許諾政策では、1ヘクタールあたり4.2キログラム以上のモルヒネ(MQY-M)平均収穫量を入札した、既存のアヘン栽培業者に対する許諾が保持される。
さらに、モルヒネ含有収穫量(1ヘクタールあたり3.0~4.2キログラム)でのアヘンゴムを入札した他の既存アヘンゴム栽培業者は、ケシわら濃縮物(CPS)に基づく栽培法のみで、5年間の許諾期間を持つ資格を得ることができる。

政府は直営のアルカロイド(ケシに含まれる植物塩基)工場の生産能力を増強する適正経営慣行(Good Management Practices)の導入を進め、国内でのアヘン生産を拡大する計画で、すでにアヘンゴムやケシわらの処理について民間企業との提携を始めている。
またunlanced poppyの許諾を大幅に拡大するため、官民(PPP)ベースで100トンの濃縮物の処理施設を設立することも決定した。
これにより、国内需要を満たすだけでなく、アルカロイドおよびアルカロイドベース製剤の輸出も可能になる。

政府は、今後の需要と処理能力の増加により、アヘン用ケシの栽培許可を持つ農業経営者数の数は、今後3年間で145万人に増加すると予想している。

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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