「いい時間」を保証してくれる老舗レストラン、コレガオン・パークの「プレムス」

 

Posted on 03 Feb 2016 23:00 in ASKSiddhi独断うまい店 by Yoko Deshmukh

夜空が少しずつ藍色に明けはじめる早朝、ひんやりとした空気に乗って、少し離れた場所にあるモスクから朝の礼拝を知らせるアザーンが、朗々と響いてくる。そんな時間帯が一番好きです。



*オープンエアな店内は、外国人も目立つ。そんなわたしも一応は外国人。
 

と、きざな文面でスタートしたが、要するに徹夜をしてしまったときぐらいしか、この神聖なるアザーンを耳にする機会がないとも言える。

忙しい日々が続いて必然的に自宅にこもって作業するだけの生活になってしまうと、生産性ばかりでなく創造性も低下し、ちょっとしたことで心が折れてしまいがち。
きちんと作業計画を立てて、無理なく取り組める量の仕事だけをこなし、最高品質でお届けすることがフリーランスとしての最低限の務めだと思っているが、気づいたらいつも業務過多となっている。
ましてや徹夜をしないと仕事が終わらないという状態は、できれば避けたい。
スキルアップやリフレッシュの時間を、きちんと確保するためにも、仕事の量をセーブしようと決意した、2月はじめのプネの夜であ る。

落ち込んでしまったとき、おいしいものを軽くつまみつつ、ビールを楽しみながら気分転換したいなと思ったら、まっさきに思い浮かぶレストランがある。
コレガオン・パークにある老舗「プレムス(Prem's)」である。

ここは、メニューの豊富さと雰囲気のよさもさることながら、日本語が少し話せ、とても愛想のよいホール・マネージャーらしき給仕さんに会えることと、同じようなメニューを出す他店よりも、値段が控えめでありながら、どれを頼んでもおいしいことから、かつてプネに来たばかりのころ、日本人の友人が教えてくれて以来、ずっとお気に入りの店であり続けている。
プネに数ある老舗レストランが、つぶれてしまうか、「前はよかったんだけどねぇ」という残念な状態に陥っていく中、この店だけは、いつも変わらない、温かみのあるサービスを貫いている。
ともすれば機械的になってしまいがちな自分自身の仕事ぶりを振り返り、よいサービスを続けることの大切さを噛みしめ、改めて反省している。
 


ムルグ・プディナ・カバーブ(Murg Pudina Kebab: 280ルピー)は、
ミントソースに漬け込んだチキンを炭火でじっくり焼いたジューシーな逸品。
プディナとは「ミント」の意味。
 


チキン・ストロガノフ(Chicken Stroganoff: 375ルピー)は、
プレムス看板メニューのひとつ。
ワインソースで煮込んだ柔らかなチキンとマッシュルームが、ハーブライスに乗っている。
付け合わせのマッシュポテトから、ソテーした野菜、フライドポテトまで、
とてもいいハーモニーを奏でており、どれもうまい。
鉄板焼きのシズラー(Sizzler)もおすすめされるが、わたしはあまり好みでない。
 


グラスはハイネケンだが中身はキングフィッシャー。
ビール2本注文すると1本無料、というサービスをしていたので、
この日は小びん(パイント: Pint)3本+1本おまけと、
上の2皿で会計1300ルピーほどだった。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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