インドでの読書生活を支えるブックスキャンのこと
Posted on 02 Feb 2016 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh
画像はプレミアム会員が利用できる一括ダウンローダーです。数十冊分のスキャン書籍は大変な容量になるところが、インドのようなナローバンド環境でも放っておいたら、かなり時間はかかるものの、いつの間にかダウンロードしてくれるため、大変ありがたいツールでした。
インドに持ち帰りたい書籍が大量にある場合、書籍をデジタル化してくれるサービス、ブックスキャンが便利だ。
わが家のように本を置くスペースが限られた、狭いアパート暮らしの身にも、ありがたい。
また環境のせいなのか、書籍が変色したり傷んだりしやすいので、ずっと保存しておきたい本は、電子化しておいたほうがよいかもしれない。
長年かけてすっかり押し入れを埋めてしまった書籍を、一時帰国のたびに少しずつ日本に持ち帰り、日本滞在中に新たに購入した参考書や古本なども一緒にして箱に詰め、インドに戻ってくる直前にスキャン依頼に送っている。
あとは、インドでスキャン完了通知のメールを待つだけだ。
ブックスキャンでは追加料金を支払うと、スキャンした書籍のOCR化もしてくれるので、翻訳作業に役立てたい書籍の中で、電子化できそうなものもスキャン依頼し、できあがった電子文書をパソコンのフォルダーにひとまとめにしておくと、文字列を検索でき調べ物に最大限活用できて便利だ。
このようにまとめて数十冊ぐらいをOCR処理のオプションもつけてスキャンしてもらいたい場合は、最大3カ月ぐらい待たなければならない通常会員よりも、1万円近くかかるが月最大50冊までは定額というプレミアム会員の登録をしておいたほうが、結果的には割安だし、メリットも大きい。
プレミアム会員になると、書籍の到着から1週間ほどでスキャンしてくれ、また冒頭で述べたような専用ツールによる書籍の一括ダウンロードや、iPad、Kindle Paperwhiteへの優先チューニングが利用できるため、余計なストレスがなかった。
このプレミアム会員契約は、クレジットカードで支払う場合には、書籍をスキャンしてもらいたい時だけ1か月分9700円を支払い、翌月の契約はすぐに解除できるので、わたしはそのような使い方をしている。
また現在は、プレミアム会員を解約した人限定で、月10冊まで2800円ぐらいで同様のサービスを利用できる「ライト」というプランも用意されているようだ。
たとえば、読みたい文庫本をAmazonの古本屋などで購入し、直接ブックスキャンに配送してもらう、という使い方ができ、読みたい日本の本がすぐに読めるようになる。
ただ、Kindle Paperwhiteでの読書用にチューニングしたPDFファイルは、サイズが大きく、端末に保存しようとすると容量がすぐに一杯になってしまう点に注意。
わたしは読みたい分だけを端末に移動する、という使い方をしている。
また、Kindleでの読書に最適化したチューニングとはいえ、端がカットされ文字が読みやすい加工が施されているだけで、本来のKindle本とは異なり辞書も引けず、文字の拡大もできない。
よって、スキャンした書籍については、どちらかと言うと手持ちのiPad Miniのほうが読書しやすいとの結論に達しつつある。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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