コレガオン・パークのジャーマン・ベーカリー前から

 

Posted on 19 Jan 2016 21:30 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

先週の木曜日くらいに、帰り道にパチリ。



プネはいま、もっとも過ごしやすい季節を迎えています。
朝晩の気温は15度前後、日中も25度前後で、カラッとした青空が広がり、暑すぎず寒すぎず、とても快適です。
一年中、こんな気候だったらいいのになぁ。

それでも今年のプネは、昨年のモンスーンの少雨を引き金として、9月ごろから実施されている給水制限が、現在も続いています。
雨をモンスーン季にしか頼れない苦しさが、ここにはあり、雨の恵みを懐かしく思う日々です。

この写真を撮った場所、ジャーマン・ベーカリー(German Bakery)は、コレガオン・パーク(Koregaon Park、地名)という、プネの中でも少し特殊なエリアのアイコン的存在として、長年愛されています。
同時に、2010年に爆弾テロ事件の標的となり、多数の死傷者が発生した場所でもあります。
その後、数年のブランクを経て最近になり、復活を果たしましたが、いま入口で客の荷物検査をする守衛さん(サルダールジー)が横柄な人物で、損しています。
いつも「おめぇのせいで店に客が来なくなってるぞ、営業妨害だぞ」と言ってやりますが、守衛さんは意に介さない様子。
彼が辞めたら、また行こう。

ところで少し分りにくいですが、オートリクシャーの前方を歩く、えんじ色のワンピースみたいな着衣の方は、プネにあり世界的に有名となっている瞑想施設、「Osho Meditation Centre」に来ているのでしょう。
この瞑想&ヨガ施設こそが、国籍も多様な人たちを世界各国から集め、コレガオン・パークの独特の雰囲気を作り出していると言えます。
特に北半球の北部が真冬にあたり、プネがベストシーズンを迎えている今は、周辺に外国人があふれ、付近一帯に豊富にある、外国人が楽しめる店やパブ、レストランが賑わっています。
わたしも自宅からの徒歩圏内ということもあり、人との待ち合わせに足を運ぶ機会がよくあります。

プネ、特にマラーティー語を母語とするような生粋のプネ人に、「オショー(故シュリー・ラジニーシ氏、または彼が築いた施設や宗教的価値観)」の話をすると、かつて「Osho Commune(オショー・コミューン)」と呼ばれる一大アシュラムをプネに築き、インド社会における既成の価値観に捉われない宗教観を広めようとし、全世界から人と注目を集めた異端の「サニヤシン」に対して、眉をひそめる人が多いです。
誤解も大いに含まれていると思いますが、なにかいかがわしい団体の代名詞のような扱いです。
しかし「ラジニーシ」のフォロワーはインド人にも多くいて、そういう人たちにとってはプネのコレガオン・パークの元アシュラムは、さながら「聖地」のようだと言います。

わたしは一度だけ、日本からのお客さんを連れて施設内部を見学しようとしたことがありますが、入場券売り場で血液検査を受けるように言われたため、ほうほうの体で逃げました。
こういった点が、誤解を生んでいるところもあるのでしょう。
今になって、あいかわらず、あまりオショーのことをよく知らないままなので、ちょっとは知識としても学ぶ努力をしてみよう、と感じるようになっています。
 


別の角度から。レーン1の手前です。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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