昨晩遅くにベンガルールからプネヘ帰り着いた。
今回はシッダールタさんの会社でお世話になっているドライバー、プラビンさんのありがたい提案で、14時間かけて陸路、プネ・バンガロール・ハイウェイ(Pune-Bangalore Highway)およそ1000キロを走破してきた。
道路の状態の良さと利用車両の少なさに驚いた、この旅のもようは、まもなく別の記事にまとめようと思う。
午前中は、1カ月の留守中にすっかり煤けてしまった家の中を、床拭きや棚の水拭き、トイレやバスルームの清掃などで一通りきれいにし、午後になってから近所のショッピングモール、「Phoenix Marketcity」のスタバで仕事していた。
毎回2カ月ほどプネを離れた後で、このモールにやってくるたび、必ず何かしら新しいお店がオープンしているのを発見するものだが、今日はなんと「ロイズ・チョコレート、まもなくオープン」の看板を発見!
ロイズといえば北海道、大好きなわれらの北海道。
ちょうど、3階(インド式には2階)にある、お気に入りのヌードル屋「Crazy Noodles」で、シッダールタさんと北海道旅行の思い出話に浸った後だったので、まるでロイズから手招きされたかのような錯覚をした。
ところで「ロイズ・インド」とは、おととしベンガルールを訪れたときに「JW Marriott Bangalore」店で、すでに出会っている。
その時は、値段と財布との折り合いをつけるため、もっともコストパフォーマンスに優れていて満足感の高そうなものを、と悩みに悩んで「バトンクッキー」(25枚入り)を購入した。
たしか箱入り995ルピーだったので、今回も北海道で買ってきた値段777円の、およそ2倍ということになる。
ただし箱の側面には日本語で「インド用」と書かれており、インドで流通するための特別レシピで作られたチョコレートにちがいない。
ロイズ・インドのホームページを見ると、現在デリー、ムンバイ、ベンガルールに店舗があり、インド進出4番目の都市としてプネが選ばれたようだ。
選んでくれてありがとう、ロイズ。
われらが北海道企業のロイズが、こんなにアグレッシブにインド進出を図っているなんて。
そしてどうして、インドにロイズなのか、とても意外な感じがしたのだが、2年前の報道記事に、そのヒントが書かれていた。
「景気が今ひとつの状態が続き、またルピー安に苦しむインドに、ロイズのような高級チョコレート店が進出することに、勝算はあるのか」というテーマで報じている、こちらの記事によれば、120グラム入りの生チョコ・ボックス995ルピーという、他の追随を許さぬ高額にもかかわらず、ロイズのチョコレートは飛ぶように売れているという。
この記事から推測すると、海外旅行に何度も出かけたことがあり、世界の事情に通じつつあるインドの中間層は今、安いものを大量消費する時代から、良いものを少しずつ、暮らしの中に足していく時代への過渡期に、早くも来ているようだ。
人々は、高級レストランでの食事よりも、おいしい食材を自宅でゆっくりと楽しみたいという傾向が強くなっているという。
わたしも、食事代のインフレに加えて12パーセント以上の税金やサービス料で、出費が膨れ上がってしまうレストランに、わざわざ渋滞を押して出かけ、挙句に期待を見事に裏切るプアなサービスに悪態をつくぐらいなら、おいしいと評判の近所の店でテイクアウトして、帰り道にワインショップ(酒屋)に寄ってビールを買い足して、温めなおした料理を自宅でのんびり楽しんだほうがよい、と考える。
記事によれば例えば、「Nature's Basket」や「FoodHall」といった、輸入食材を主に扱う高級スーパーも急増、売り上げを伸ばしており、一般的に流通しているトマトの300倍以上はする、オランダから輸入したトマトなどを求める世帯も出現している。
また「Foodhall」の顧客の30%は、外国人が占めているというから、インドで働く外国人およびその家族が増えていることも、高級輸入食材の需要を後押ししているところがあるようだ。
ロイズ・カミングスーン!
Phoenix Marketcityの1階(インド式にはG階)にまもなく出現!
ロイズ・カミングスーン!を別角度から。
ま、高いから、しょっちゅうは買えないだろうけど、、、