2016年、インドとわたしとASKSiddhi

 

Posted on 01 Jan 2016 12:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

「なぜ、インドなのか。」その問いに対する自分なりの答えを探し続けています。



*Photo taken at India Gate in Dehli in August, 2015

あっという間に時は流れ、早くも2016年が幕を開けた。
2015年があまりにも俊足だった印象があるため、周りを見渡し、日々を噛みしめながら、できるだけ大切に時を重ねるよう心がけて過ごす1年にしたい。

インド在住歴も12年を数え、改めて振り返ると家族をはじめ周囲に助けてもらってばかりで、自分ひとりではできないことだらけだ。
年老いた時に、もしインドが現状とあまり変わらない国であり続けた場合、無事に暮らせるかどうか、ちょっと自信がない。

このような消極的な理由だけではないが、そろそろ、これまでサボってきたヒンディ語やマラティ語をはじめ、インドの諸言語を本格的に勉強したいし、歴史もきちんと学びたい。
同時に、インドと自分との間にある「メンタルな距離」を、どう埋めていくべきか、引き続き悩んでいる。

ご存知の方も多い通り、インドという国は多くの場面において、真正面から向き合うと、とてつもなく、しんどい。
わたしにはとても、「どっぷりとハマる」勇気も自信もなく、むしろ「純インド的」なモノやコトからは、適度な距離を保っておきたい。
そんな異国人の異教徒を、インド家族が温かく見守ってくれ、手伝ってくれ、そして自由で自分らしい行動を許してくれているからこそ、暮らしていられるのだ。

それなのに、ちょっとでもインドのマイナス面や、お粗末な面が見えたりするたびに、深く失望し、「こんなことが自分の身に起こったら、どうしよう」と心配したり、「なんでこんな国と関わらなければならないんだろう」と嘆くばかり。
実はインドに対して最も無礼な日本人は、わたしのような人間かもしれない。

「ASKSiddhi」で、前向きな話題のみピックアップして記事にしているのは、他でもない自分のインドに対する「偏見」や「及び腰」を日々克服し、自分とインドとの間にある距離を、少しでも埋めたい気持ちがあるからだ。

わたしこそが、この国に来ることを選び、そしてインドこそが、わたしの人生に必要な最上級のものをすべて、与えてくれたのだ。
そろそろ、インドで自分にしかできないこととは何なのか、自問自答し、見つけていかなければならない。

(ASKSiddhiのひとりごと、次回に続く)






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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