スタートアップ企業、ヒトの肝臓を忠実に再現する技術を発表

 

Posted on 30 Dec 2015 06:00 in インド科学技術 by Yoko Deshmukh

一般的な患者向けの医療サービスはまだまだ立ち後れていると言わざるを得ませんが、先端医療研究はかなり進んでいる、そんな国です。



*Photo taken on Karnataka Day in Bangalore in November, 2014.

歯科恐怖症のわたしは、なかなか歯医者さんに足を運ぶことができず、ひどい虫歯をたくさん抱えてきた。
そんなわたしだから、歯の治療はもっぱら一時帰国中の日本で歯科にかかっており、優れた腕を持つと評判の高いインドの歯科医に恥ずかしながら、まだお世話になったことがない。

だが周囲の日本人や外国人を含めた友人・知人は、何の抵抗もなくプネで歯科に通っており、かつ噂は事実であることをきちんと確かめている。
評判の歯科医も、何人も教えてもらっている。
移民の多いイギリス、特にロンドンでは、歯科医に占めるインド人の割合が非常に高いというのも有名な話だ。

実は何本かの銀歯をセラミックに交換したいと思っているのだが、日本でも自費となり高額なことから、こういう時こそ2カ国を拠点としているメリットを活かし、こんど思い切ってプネの歯科の門を叩いてみようと思っている。

さて、わたしのように本質が見えていないおバカさんが、歯科ですら二の足を踏んでいる間に、インドの医療分野でまたひとつ、世界を先駆ける一歩となりそうな話題が飛び交っている。

バンガロールを拠点とするスタートアップ企業が、世界で初めてヒトの肝臓を完全に再現した人工肝臓を造り出すことに成功した。

パンドラム・テクノロジーズ(Pandorum Technologies)は、インド科学大学(Indian Institute of Science)出身者が2011年に設立した会社で、生体組織を三次元(3D)印刷することでヒトや動物の肝臓を忠実に再現、これにより治験などの医学的実験に実際の肝臓を使わずに済むようになった。
ガンなどの難病や新薬開発に向けての研究コストを削減し、薬やワクチンの発見が、より安く、効率的に行えるようになることが期待されており、医学・医療分野における画期的な技術として注目されている。

同社では、この技術を最終的には移植用臓器の開発に活用したいとしている。

わたしも勇気を出してプネの歯科に出かけ、セラミック歯の相場を調べて、ASKSiddhiにリポートしたい。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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