ASKSiddhi、誰もが生きる権利があることを教えてくれるインドで15周年
Posted on 19 Aug 2018 21:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh
わたしの15年間のインド生活で理解できたことは、このタイトルに尽きます。
ASKSiddhiは本日、2018年8月19日で15歳になった。
ASKSiddhi記事第1号 - ニューヨーク停電:インドレストランが食事の無料提供(2003年8月19日)
「発起人」と言えるシッダールタが、その歴史をツイートしていた。
2003年。
当時住んでいた神奈川県相模原市から、成田発の大韓航空、人生最初で現時点で唯一の片道航空券(これ以降はすべてインド発着の往復航空券)で夫婦でムンバイーに渡航したのが9月29日。
翌30日未明にサハール(現チャトラパティ・シヴァージー)国際空港に到着すると、遠いところをわざわざ迎えに来てくれた義父と、今年3月に若くして急逝した義兄Rさんと一緒に、ほぼ同じかもっと長い時間をかけ(ということは2人はわたしたちを迎えに来るためだけのために往復の時間をかけ)、列車でマハーラーシュトラ州アコラへ移動した。
そこで2カ月間暮らさせてもらった後、年末にプネーへ移住して、本格的なインド生活を始めた。
そんな年だった。
あれから15年、ずっとプネーを拠点とし続けてきたが、さまざまな経験や出来事を経てもなお、インドという国や人に対する心理的な距離感は克服できず、またそれをどうにかしようという積極的な意欲も湧かず、浮いたままのわたしだ。
近年は数カ月おきに日本(実家のある福岡)にも長期帰国して、「2つの祖国」と適度な距離を置きつつ味わうような生活に移行させてもらっている。
ASKSiddhiは、そんなわたしとインドとを、辛うじて繋いでくれる大切な存在だ。
巧みな戦略も、もちろん売上目標も、時には読者目線すらもなく、淡々と「インドの今」を少しでも伝えたくて、そして自分でも知りたくて、更新し続けてきたASKSiddhiの15年。
当初こそ枠だけ作ってもらい、後は見よう見まねのHTML言語でコツコツとページ作りをしていたが、規模が大きくなるにつれて「実験プロジェクト」と称し、怠惰なわたしでも無理なく安心して更新できるプラットフォームを作り、そして改良し続けてくれた「ShimBi Labs shimbi.in」のおかげでここまで来たのである。
15年の間に、インド関連の優れた情報を発信するブログやホームページはたくさん誕生し、日本で出版される書籍やメディア報道でもインドの詳細が伝えられる機会が激増、またSNSの大爆発もあって、有識者やインド愛に溢れる方々による有用なインド情報は、手軽にいくらでも視聴できるようになった。
これからASKSiddhiをどんな場所にしていきたいのかは未知数だが、こうなったら開き直って、中途半端なわたしのような人間ならではのインド観察記にしてもいいかもしれない。
そしてもしも、今いる場所で苦しんでいる人がいたら、15年もいるのにインドになじめず、それでも平気な顔をして暮らしている、わたしのことをちょっと思い出してくれたらうれしい。
お互い、自分を責めないで生きていこう。
About the author
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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