インドの発酵食品あれこれ
Posted on 28 Jul 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
この中では「ドークラ」しか知りませんでした。※写真はある日シッダールタが作っていた、グリーンマンゴーの浅漬け。
身体によいとされる発酵食品、インドにも豊富にある。
野菜や肉、魚介類などを使った地方色豊かなピクルスのほか、今や日本ではよく知られるようになったイドリー(Idli)やドーサ(Dosa)、ウタパ(Uttapam)などの南インドの定番朝食メニューのほかにも、地方によってさまざまな種類の発酵食品が存在することを、本日付の「The Better India」で伝えており、とても興味深かった。
Fermented Food Is Healthier Than You Think: Try These 5 Unique Indian Dishes! - The Better India
トップは「Ambali(アームバリ?アムバリ?)」という発酵飲料。
ラギ(シコクビエ)を原料とした半流動食で、カルナータカ州やタミル・ナードゥ州で親しまれているという。
作り方は、ラギの粉に好みの量の熱湯を混ぜ、しばらく放置して発酵させるだけ。
発酵させずにおかゆ感覚で食べたり、バターミルク(インド的な意味ではホエイ)や玉ねぎ、唐辛子を加えて食べたりとバリエーションも楽しめる。
チアミン(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、トリプトファン(必須アミノ酸の一種)に加えて各種ミネラル、そしてカルシウムも豊富に含み、かつ身体の熱を取る効果があるとして、夏バテ解消に重用されている。
次は、「Enduri Pitha(エンドウリ・ピター)」という、オディシャ州で食べられているパンケーキのようなもの。
主に「プラターマスタミ(Prathamastami)」と呼ばれる祭事に提供される。
ブラックグラム豆と、いわゆるパーボイルドライス(parboiled rice:強化米; もみを水に漬け,壺に入れて加熱し,日光にさらして乾燥後搗精(とうせい; 精米)する。インド,ミャンマー,パキスタン,中近東,アフリカの一部などで古くから常食されている。ビタミンB1が豊富 - 「JapanKnowledge」世界大百科事典 "強化米" 項より)を原料とするバッター液を発酵させ、抗菌性があるとされるターメリックの葉に乗せ、折り畳んだものを蒸して作る。
非常に消化によいとされている。
3番目は知る人ぞ知る「Dhokla(ドークラ)」だ。
初めて食べた時、その甘じょっぱい食感と味わいに衝撃を受けた食べ物のひとつだ。
主にグジャラート州で朝食などに食される、ベンガルグラム豆とコメを原料とするバッターを発酵させた蒸しケーキ状の食べ物だ。
蒸す前のバッター液は、ヒンガやターメリックなどを混ぜた、どちらかと言うと塩味なのに、そこに甘いシロップをかけるのが、いかにもグジャラート料理だ。
発酵させる酵母が葉酸を産生するとされており、加齢性疾患や糖尿病などの症状を緩和し、抗酸化作用もあり、腸内細菌のバランスを改善するとされているプロバイオティック食品であるという。
そして次は、「マニプール州の納豆」と言えなくもない「Hawaijar(ハワイジャル?ハワイアル?)」だ。
アルカリ発酵性の大豆食品で、独特の風味と粘りが特徴という。
大豆を発酵させるための器には、竹で編んだカゴやバナナの葉、イチジクの葉などを使う。
最後に、シッキムやダージリンで食されているという、渦巻き形状が特徴の「Selroti(セルロティ)」だ。
米または米粉を冷水に一晩浸し、上澄みを流して乳鉢で練り、小麦粉、砂糖、バター、トウガラシ、カルダモン、ココナッツ、ナツメグ、シナモンなどと混ぜ合わせ、ミルクまたは水で捏ねた生地を室温で2~4時間発酵させた後、リング状に成型して揚げたもの。
発酵させることにより、乳酸菌やペジオコックス菌などをはじめとする善玉菌が増え、おいしいだけでなく健康にもよい
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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