プラスチック使用禁止をきっかけに考えるライフハック
Posted on 18 Jul 2018 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh
乾燥する前のシカカイの実です。
プラスチック禁止令の施行されたマハーラーシュトラ州に帰って来て数日。
実際には、すべてのプラスチック使用が禁止されているわけではなく、またプネーの中でも、わたしの暮らす地域では一応、プラスチック廃棄物とそうでないものの仕分けをし、指定された日に回収場所に持ち込めば、しばらくの間は処分してくれるようだ。
日本から梱包の用途で持ち帰ってしまった大量のプラスチック袋等が現在、わが家に溜まっている。
特に薄いビニール袋などの、利便性から今まで使い捨ててきたものが所有も使用もできなくなるので、これからは思案が必要だ。
それでもわたしは、この流れに肯定的だ。
徐々に不便を受け入れることに慣れ、また創意工夫を凝らして持続可能な暮らしを模索していくことが、すべての人類の義務だと思う。
そんな中、「The Better India」で、持続可能なライフハック6点を紹介していた。
何を隠そう(隠していたつもりはないが)、ケミカル三昧で生きてきたわたしにも簡単に取り入れることができそうなので、うち一部を、ここに紹介したい。
6 Desi Hacks for Everyday Life That Will Help You Live Green! - The Better India
1つ目は、ギーをリップバーム代わりに使うこと。
記事によれば、アーユルヴェーダ的にも皮膚や髪に最適な水分と油分を補ってくれるとして、昔から用いられてきた。
使いやすいように、小さめの清潔なガラス容器に移すことを推奨している。
以前、わたしのカサカサの唇を見た友人が、「リップバームは、どんどん消費させて買わせるために作られているものだから、使えば使うほど乾燥する。だからギーを使いなさい」と言っていたことを思い出した。
2つ目は、レモンピールまたはタマリンドと岩塩の組み合わせを、食器用洗剤代わりに用いること。
食器に化学薬品が残留する心配なく、タマリンドと岩塩がしつこい油汚れを分解してくれるという。
必要に応じて、お湯にレモンの皮を加えたものを1~2時間放置し、塩を加えた溶液に食器を一晩漬けておくと、翌朝きれいに汚れが落ちる。
リータ(reetha)、別名ソープナッツの粉末を加えると、泡立ちも楽しむことができる。
3つ目は、リータとシカカイをシャンプー代わりに使うこと。
2年前のプネー大渇水以来、それまで毎日だったわたしの洗髪頻度は2~3日に一回以下になった。
そのようなライフスタイルを送るようになると、シャンプーや石鹸は、毎日使わなくてもいいのではないかとますます思うようになった。
リータもシカカイも、天然の原料で、頭皮の脂を程よく取り除いてくれるという。
作り方は、水およそ500ミリリットル中にシカカイ5本、リータ4個、アムラー(インドオオスグリ)適量を一晩浸す。
翌朝、これを火にかけて沸騰させたものを冷ましたのち、材料を潰す(この時、大量の泡が発生する)。
これを濾したものをシャンプーとして用いる。
4つ目は、素焼きや銅、カンサ(Khansa)と呼ばれる青銅を容器プラスチック容器の代わりに使うこと。
特に素焼きポットは、天然の冷却器として中の飲料を冷やすとして、数百年前からインドで用いられてきた。
また銅製の容器に入れた飲み物は、微量に溶け出す銅を摂取することが、アーユルヴェーダ上の観点からも身体によい効果をもたらすという。
5つ目は、使用済みの椰子の繊維を、食器洗いスポンジ代わりに用いること。
マハーラーシュトラ州でも、椰子は祈祷の儀式から料理まで、様々な場面で使われている。
その際に発生する繊維は、確かに丈夫で役に立ちそうだ。
しかも食器を洗ったらそのまま廃棄でき、衛生的だ。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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