数日前、SNSを眺めていたら、Tさんの投稿から6月初旬に、キングジムからポメラの最新版、DM30が発売されることを知った。
DM30|デジタルメモ「ポメラ」|キングジム
数年前にポメラ初代機が登場したころは、本当にただ文字を入力するだけ(データはUSBケーブルをつないでPCに転送)というシンプルな機能と、2万円未満という価格にも惹かれ、いち早く購入したものだった。
当時会社勤めをしていたこともあり、時には通訳時のメモとしても活躍、キーボードが壊れるまで使い倒した(写真)。
※実際にはわたしの使い方が乱暴だったのか、キーボードは比較的すぐに壊れてしまった。

ポメラ初代機。
アイデアをすぐに書き留めたい時、スマートフォンでは小さすぎるし、パソコンでは重すぎる。
そんな時ポメラはぴったりで、いつもカバンの中に入っていたものだ。
しかし後継機になってからは価格が上がり、またデザインにも魅了されるものがなかったので、初代機とお別れしてからはMacbook Airやウルトラブックなど、薄型のラップトップを持ち歩くようになってしまい、ポメラのことは忘れつつあった。
今回Tさんの投稿で詳しくチェックしてみたところ、新発売される「DM30」では折り畳みキーボードが復活、デザインも初代機を彷彿とさせるスタイリッシュさに、機能性もシンプルながら格段に向上、ひさしぶりに欲しくなった。
ところが4万3,000円という価格は、わたしにとってはちょっと高額だ。
そんな中、キングジムから出ているほかの電子メモを眺めてみると、次のような商品があった。
ブギーボード|KINGJIM
これは黒板のような電子ボードに付属のスタイラスペン等で文字を書き込み、要らなくなったらボタンを押して全消去できるというシンプルな機能だ。
データ転送機能などはついておらず、単純に書き込みと消去を繰り返し行える手書き伝言ボードのような位置づけだ。
例えば、こういうものを持ち歩いてアイデアが浮かんだら書き込み、スマートフォンで撮影してから消去し、また書き込む、という使い方を連想した。
しかし、そのシンプルな機能で3,000円超も、ちょっと高いと感じてしまう。
ちょうどいいものはないかとAmazonを徘徊してみると、「Rocketbook」なる商品を見つけた。
【全米記録超え】半永久的に使えるスマートノート 一瞬で消せる 社会人が重宝するメモや議事録をクラウドで保存可能 ロケットブック Rocketbook エバーラスト Everlast【電子ノート 電子手帳 メモ帳 キャンパスノート 学習ノート スケッチブック用として】 (手帳サイズ)
これはブギーボードのような電子ボードではないが、特殊な加工が施されたプラスチック製らしきペーパーに、摩擦や熱を与えると消えるため何度でも書き直すことができるフリクションペンで好きなことを書き込み、不要になったら消せるということを売りにするノートだ。

ノートの各ページ下には7つのアイコンが薄くプリントされており、それぞれに自分がふだん使っているEvernoteやGoogle Drive、Dropbox等のクラウドサービスを紐づけておけば、ペーパーに書き込んだ内容を専用アプリのカメラで撮影してスキャンするだけで、データを好きな場所に楽々保存できるという、いかにもアメリカ発らしい画期的なアイデアのメモ帳だ。
スキャン性能も非常に高く、書いた内容がほぼかすれることなく完全に再現された状態でPDF化される(JPEG等の形式でも保存可能)。
何度も書いて消せるので、30数ページしかない「単なる特殊紙のメモ帳」として捉えるならば、日本での販売価格は少し高いと言えるだろうが、わたしの用途とはちょうどマッチしていたのでつい購入してしまった。
ちなみにページ内容を全消去したければ、濡れた布やティッシュで拭き取るとたちどころにきれいになる。
商品にはそのためのマイクロファイバークロスと、きれいにスキャンするための条件としての、やや太め0.7ミリのフリクションペンがついてくる。
さっそく使ってみると、フリクションペンとの相性をよく研究してあるようで、すらすらときれいに書き込むことができて気持ちがよい。
初めての手帳には必ず書き込んでいる、ガネーシャの絵も滑らかに描くことができ、きれいにスキャンできた。
機能などの詳細については、ぜひAmazonのリンクや、以下から参照してみて欲しい。
Rocketbook|Best Smart Notebook|Cloud Notebook|Reusable Notebook
本国アメリカでは、電子レンジにかければ全ページをまとめて消去できるという、やや乱暴な「Rocketbook Wave」などというバージョンも発売されているようだ。
個人的には、子供のお絵かきやスケッチに特化した「Rocketbook Color」に興味が惹かれるが、ひとまず現在の「Rocketbook」を使いこなすまでは様子を見る。
久しぶりに、手書きメモの機動性の高さと、脳との連携しやすさに目覚めている。
また手書きで自由に描いたアイデアを、すぐにクラウド上に保存でき、普段のワークステーションから続きを考えることができるのは楽しい。