※キーマ(挽き肉)に見えましたか?実はぎっしり蟹の身です。
日本語能力検定試験の受検者数が年間2,000人を超えるとされる、日本語教育の盛んなプネーの中でも、日本語学科があることで有名な大学のひとつ、「Tilak Maharashtra Vidyapeeth(TMV)」。
この大学のサダーシヴ・ペス(सदाशिव पेठ)キャンパスで開催された、日本語学習者による「のど自慢大会」に、畏れ多くも審査員としてご招待をいただき、ちょうど遊びに来てくれていた日本人の友人、Tさんと一緒に行ってきた。
正直に言って、日本の歌をこれほど熱心に練習してくださった学習者の皆様には、全員に満点を付けたいぐらいの感動があったのだが、この話は明日、詳しく綴ろうと思う。
そのコンテストの後、ラーダちゃんの案内で下町散歩へ出掛けるTさんと3人で、噂だけはかねがね聞いていて、ずっと訪れたいと思っていた、コンカン(कोकण)およびマルワニ(मालवणी)地方の海鮮料理が評判のレストラン、「マセマリ(मासेमारी)」で食事をした。
シーフードが我らを呼んでいる。
午後は推定最高気温が35℃を超え、乾燥して日差しの強さがことさらに痛い気候になり、徐々に酷暑季に向けてヒートアップしているプネーの下町を、キャンパスからてくてくと3人で10分ほど歩いたところに、この店はある。
万能のグーグル・マップ先生さえいれば、難なく辿り着けるだろう。
暑い屋外を歩いてきて、冷房が効いた店内はありがたい。
さっそく調子に乗って「リムカ!(インド・コカコーラが販売しているレモネード味の炭酸飲料)」と叫んだら、「申し訳ございませんが当店にはペプシ系のお飲み物しかご用意がございません」と出鼻をくじかれた。
「蟹が食べたい」というラーダちゃんのリクエストに応え、蟹スープと蟹マサラ、そして何の魚か失念したが、「季節のスペシャル」的な焼き魚のミント和え、そしてチャパーティとライスを矢継ぎ早にオーダーした。
殻を外した蟹の身を「Boneless Crab」と表記するセンスはさすがだ。
もちろん、殻付きの蟹だって味わえる。
昨日のホーリーを境に夏に突入したインド。
食前の飲み物として「コーカム・シャルバト(कोकम शरबत)」が出てきたのはさすがだ。
ほんのり塩分を含んだ甘さ控えめのおいしいジュースで、その風味は梅ドリンクそっくりだ。
わたしとしたことが、フォトジェニックな光景を撮影する前にがっついてしまったために、気の利いた写真が残っていないので恐縮だが、スープもマサラも、豊かな蟹の風味が口いっぱいに広がり、本当においしかった。
会計も4人(後からシッダールタも合流)でたらふく食べて1,700ルピーと、下町価格なのもうれしい。
今、落ち着いてゾマト(Zomato)でメニューを見ていたら、スターターには「タワ(Tava)」料理が充実している。
ゾマトのメニュー一部(2018年3月現在)。
すなわち、店の人に「スパイスなどを加えなくていいから、塩だけで焼いてきて」という注文方法が可能であるということだと思う。
次回はぜひ、この注文方法を試してみたい。