影響力のある人による影響力ある行動:ボクシングのヴィジェンダール・スィンさんの平和への想い

 

Posted on 08 Aug 2017 23:00 in インドスポーツ by Yoko Deshmukh

広島や長崎に原爆が投下された日、そして第二次世界大戦が終結した日とインド独立記念日に囲まれた、今日のこの日に、改めて無用な争いのない世の中を心から願いたいです。



※写真はVijender SinghさんのTwitterから
 

広く影響を与えられる立場にある人が、幅広いメッセージを発信することの効能と重要性について、最近はふと気づいた時には、考えていることが多い。

どんなに魅力的な話題であろうとも、発信元を必ず確認し、その信ぴょう性について調べる癖がついたウェブ時代のわたしたちにとっては、「信頼できる発信力」はかつての金銭的資産に匹敵するか、それを上回る価値を帯びていることだろう。

そんな中、若きプロボクサーのヴィジェンダール・スィン(Vijender Singh)選手が、中国人ボクサー、ズルピカル・マイマイティアリ(Zulpikar Maimaitiali)選手との対戦に勝利して獲得したタイトルを、最近急速に緊張の度を増している中国とインドと関係改善と、国境地帯の平和を願い、相手の選手に返すという行動を取り、話題を集めている。
「The Guardian」が伝えた。

'I don't want tension': Indian boxer beats China rival then offers belt back to heal border rift - The Guardian

スィンさんがタイトルを返還するきっかけとなった、昨今の中印国境地帯における緊張状態については、こちらの記事が大変詳しくまとめてあるので、ぜひご一読いただきたい。

中国とインドがかつてない軍事緊張関係に - Yahoo!ニュース

なお、この話題はすでにAFPで和訳が取り上げられていた。

インド人ボクサー、負けた中国人対戦者にタイトル譲ると申し出 中印外交問題受け - AFPBB

かなりイケメンのボクサーで、若者を中心に多くのファンを獲得している、スィン選手の今回の行動は、草の根レベルでは大きな意味を持つものだと思う。
 






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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