シンガポールで感じる独特の疎外感

 

Posted on 29 Jun 2017 23:00 in トラベルASKSiddhi by Yoko Deshmukh

多様な文化が共存するはずの国で、単なる観光客として数日滞在しているに過ぎないわたしが抱く疎外感の正体って、何だろう。



※ベンクーレンのラーマ・クリシュナ寺院。
 

現在、シンガポールに滞在している。
午後から夕方にかけて、時に激しく、時にパラパラと雨が降る現在のシンガポールの気候は、まさに雨季が始まったばかりのプネーとさほど変わらず、朝晩は比較的涼しいので、いつもよりも快適に過ごせている。

1965年にマレーシアから独立して以来、国民の豊かな生活、その後はアジアどころか世界の経済的ハブとなるべく、目覚ましい成長を遂げてきた小さな都市国家には、様々な文化を背景とする人々が共存共栄している。
赤道直下にあるため一年を通じて気温も湿度も高く、うだるような暑さなのに、人々はおおむね勤勉だし、街並みはきれいに整っている。
どこもかしこもカオスがお家芸のようなインドに住んでいると、やはり癒されるものだ。

しかし、それほど多くの国を訪れたことがあるわけでもないが、シンガポールでは他のどの国でも感じたことのない、独特の寂しさや、虚しさのようなものを抱いてしまう。
きらびやかなショーウィンドウや、店頭のマネキンそのままのような服装の人々が、目の前を闊歩する華やかな世界が、虚像に見えてしまう。
そうした感情が、一体どこから来るのかを、少し自分なりに整理し、分析して、改めてまとめてみようと思う。

とはいえ、右往左往する見ず知らずの私に、「何かお探しですか」と親切に訊ねてくださる人の人数は、東京とは桁違いだ。






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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