「インド最南端の町」として知られる、タミル・ナードゥ州カニャークマリに昨年末、ガラス製の橋が登場していたことを今さら知った。
India’s first glass bridge in the sea opens at Kanyakumari: 5 less known facts
橋は長さ77メートル、幅10メートルで、ヴィヴェーカーナンダ岩(Vivekananda Rock)とティルヴァッルヴァル像を結ぶ。
総工費は3億7,000万ルピー、橋には屋根もついている。
これまで、観光客はヴィヴェーカーナンダ岩とティルヴァッルヴァル像の両方を訪れるためにフェリーを利用しなければならなかったので、ガラス橋の開通により、観光体験が大幅に向上すると期待されている。
最先端技術を駆使して建設、腐食や強い海風などの厳しい海洋条件に負けない耐久性と、利用者の安全性を考慮した設計であるとしている。
タミル・ナードゥ州で公共事業および道路の建設を担当する大臣は、荒れた海上での作業を余儀なくされた橋の建設には、非常に困難を極めたと説明する。
このガラス製の橋で使われている素材について、公式な公開情報は見つからないものの、海上の強風や高い湿度、潮風による腐食などが想定される環境下で安全に利用できる「複層ラミネート強化ガラス(tempered laminated glass)」が用いられていると推測される。
強化ガラス自体の耐候性と、ラミネート(中間膜)の劣化速度、海洋性気候や強い紫外線、高温多湿といった環境条件やメンテナンスの有無により、ガラスの床材は10~20年スパンでの交換を計画しているのかもしれない。