パリ発祥と謳う喫茶店、「Ladurée」（ラデュレ）をご存知だろうか。
シャンゼリゼ通りに本店を構えるとされる、小洒落た喫茶店（「カフェー」とでもお呼びすべきか）のチェーンが、およそその対極の立地と言っても過言でない、数千キロ隔てたプネーの端っこ、ロマンスもヘチマもありゃしねぇ穴ぼこ水たまりだらけのナガル・ロード（Nagar Road）裏通りに面するリッツ・カールトン（Ritz-Carlton Pune）内にオープンしていた。

と、物知り顔に語っているわたしだって、何を隠そうウクライナ人の知人によるインスタグラム投稿で、この店の存在を初めて知った。

たまたま、ASKSiddhiの誕生記念にかこつけ、のんびりできるところでおいしいコーヒーとお菓子でお祝いしたくなり、自宅近所にある同ホテル内ロビーのラウンジ喫茶を思い出した。
店内に足を踏み入れるや、（いつか食べたことがある）「『Ritz-Carlton Cake』ください」と注文したところ、給仕さんに「お客様、当店にはそのようなお菓子の取り扱いはございません」とたしなめられ、事の次第に気づいたわけだ。

気を取り直し、この日はサンドイッチ、フレンチトースト、フローズンスムージー、そしてコーヒーに至るまで、店名の「Ladurée」を冠するメニューを片っ端から注文してみた。
特にフレンチトーストは、デニッシュ生地とおぼしきサクサクふんわり、給仕さんが仕上げにメイプルシロップをたっぷりとかけてくれ、ついてきたホイップクリーム（しかも無糖）を乗せるとさらにヘブンリーな、今まで食べてきたフレンチトーストを根底から覆すような味わいだった。

プネーにはいつの間にか「Paul」も開店しており、フレンチ界隈が花盛りである。
 

サンドイッチもおフランス感を醸し出してる。

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