IITボンベイがTCSと提携しダイヤモンドの量子センシングツールを開発

 

Posted on 01 Jun 2024 21:00 in インド科学技術 by Yoko Deshmukh

いろんなセンサーがあるんだな。



インド工科大学ボンベイ校(Indian Institute of Technology Bombay、IITボンベイ)はタタ・コンサルタンシー・サービス(TCS)と戦略的提携を結び、国内初となる高度なセンサーとしての量子ダイヤモンドマイクロチップイメージャ(撮像装置)を開発する。

IIT-Bombay, TCS to build India’s first Quantum Diamond Microchip Imager

半導体チップ検査ラインに導入することで、チップの故障を減らし、電子機器のエネルギー効率を向上させることを目指す。
今後2年間、TCSの社員がIITボンベイの電気工学部に出向し、量子イメージングプラットフォームを開発する。

IITボンベイでプロジェクトを率いるカストゥーリ・サハ博士(Dr. Kasturi Saha)は次のように述べている。
「本校の研究チーム(PQuest)は、量子センシングに関する専門知識を活用してイノベーションを推進し、チップの非破壊検査用の量子イメージングプラットフォームの開発でTCSと協力する。」

半導体のサイズが縮小し続ける中、従来のセンシング方法ではチップの異常を検出する精度と機能が追いつかなくなっている。
多層チップの3次元電荷フローを視覚化する高度な機能を備える量子ダイヤモンドマイクロチップイメージャは磁場を画像化できるため、病院のMRIのように、半導体チップの非侵襲的かつ非破壊的なマッピングが可能とされている。

具体的にはダイヤモンドの構造上の欠陥(窒素空孔中心と呼ばれる)を他のハードウェアおよびソフトウェアと組み合わせて使用、半導体チップの異常を検出して特徴付ける。
これにより電流漏れなどのチップの欠陥を特定する。

マイクロエレクトロニクス、生物学、地質学のイメージング、磁場の微細イメージングなど、幅広い用途が見込まれる。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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