太陽光エネルギー源が全土で徐々に減少

 

Posted on 26 Apr 2024 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

曇りの日が多いのも、大気汚染の影響が無視できないんだな。



最近の研究で、インド全土で日射量が減少傾向にあり、太陽光発電の潜在力が過去30年間で徐々に減少傾向にある、という記事を見つけた。

Solar power potential in India has decreased over last three decades: Study

今月Mausam Journalに掲載された研究では、太陽資源からのエネルギー要件を満たすためには、より効率の高いソーラーパネルを普及させる必要があることを指摘している。

研究は、プネーのインド気象局(IMD)で実施された。
1985年から2019年までの間に取得したデータから、気候学および地球規模の全天日射(GR)の傾向、拡散放射(DR)、日照時間(BHS)、太陽光発電の技術的可能性(太陽光発電ポテンシャル、SPV)を調査した。
それによると、GRはインド亜大陸(最北および北東)の北西部および内陸地域で高いのに対し、DRは最北部を含む沿岸観測点で高いことが分かった。
またBHSは、亜大陸の北部、北東部、南部を含む北西部で高かった。

国内のSPVは1800~3400ワット毎平方メートル(Wm-2)の範囲となっており、地域によって大きなばらつきがある。
GRとBHSは、ほとんどの地域で大幅な減少傾向にあり、これは大気汚染と(それに関連するとみられる)曇りの増加が原因である可能性がある。
結論として、太陽放射強度は減少しており、この傾向は今後数年間も続くとの兆候があるため、太陽光発電の技術的可能性低下に見合って、特に太陽電池パネル業界は、太陽資源からより高いエネルギーを効率的に供給する技術を採用する必要がある。

国の大部分が熱帯に属するインドでは、太陽エネルギーに計り知れない可能性を賭けている。
全土の陸地で年間およそ5,000兆kWhのエネルギーが降り注いでおり、多くの地域でこれは1日あたり4~7キロワットアワー毎平方メートル(kWhm-2)に相当する。

特にデリー、シーロン、アーメダーバード、コルカタ、ナーグプル、ムンバイー、プネー、ヴィシャーカーパトナム、ゴア、チェンナイ、ティルヴァナンタープラムでGRが大幅に減少していることが明らかになっている。

年間DRの傾向は、80パーセント以上の測候所で増加を示しており、うち60パーセント近くが統計的に有意な増加傾向を示している。
DRの増加傾向は、大気の濁りや曇りの増加に起因すると考えられている。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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