インドの宇宙ミッション60周年、その記念日は

 

Posted on 05 Dec 2023 21:00 in インド科学技術 by Yoko Deshmukh

はい、ここ試験に出るから、みんな覚えておくこと。



インドの宇宙プログラムが60周年を迎えたという記事を見つけた。

Modest start to big strides: India’s space programme turns 60

初のミッションは1963年11月21日、インド宇宙研究機関(Indian Space Research Organisation、ISRO)とインド系アメリカ人の共同プログラムの下、ティルヴァナンタープラム(Thiruvananthapuram)郊外の漁村に設けられた小型発射台から、重量715キログラムのナイキ・アパッチ(Nike Apache)ロケットが打ち上げられ、上空208キロメートルの上空まで舞い上がったのが始まりとされている。
国内でのテレビ放送開始(1959年)直後だったこともあり、中継で見守った人は多くなかっただろうが、直接その機影を見た少年少女は、宇宙への夢を膨らませたことだろう。

この打ち上げは、国連のもとでの国際的な取り組みで、ロケットは米国から、ナトリウム蒸気のペイロードはフランスから、MI-4ヘリコプターのレンジクリアランスは当時のソ連から提供された。
打ち上げには宇宙開発の父とされるヴィクラム・サラバイ(Vikram Sarabhai)氏、後の大統領となるアブドゥル・カラム(A.P.J. Abdul Kalam)氏なども立ち会い、ペイロードへの結合は発射台を設けた漁村トゥムバ(Thumba)にあったカトリック教会(St. Mary Magdalene Church)内で行われた。
初の国産ロケット打ち上げは1969年2月22日、後にトゥムバ村に建設されたヴィクラム・サラバイ宇宙センター(Vikram Sarabhai Space Centre、VSSC)所長となったバサント・ゴワリカル(Dr. Vasant Gowariker)氏によれば「鉛筆サイズのロケット」だった。

1980年7月18日、国産の重さ17トンにもなる衛星打ち上げロケット3号(SLV-3)が、重量35キロの衛星「ロヒニ(Rohini)」を軌道に載せ、ソ連、米国、英国、フランスに次ぎ、宇宙開発への大きな一歩を踏み出した。

SLV-3に続いて、拡張衛星打ち上げロケット(ASLV)、極地衛星打ち上げロケット(PSLV)、静止衛星打ち上げロケット(GSLV)と開発を進め、また高層大気を研究するためのさまざまな観測用ロケットも打ち上げている。

今年7月14日、M-4ミッションで、重量640トンの打ち上げロケット、マーク3(LVM-3)がシュリハリコタの第2発射台から打ち上げられ、重量4トンのチャンドラヤーンIII(Chandrayaan-3)複合モジュールを地球の周回軌道に投入した。
8月23日には、「ヴィクラム(Vikram)」と名付けられたチャンドラヤーンIII号着陸船が月面に軟着陸し、数時間後に「プラギャーン(Pragyaan)」と名付けられた探査機が月面での調査を開始し、インドの宇宙開発に新たな歴史を刻むことになった。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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