ドイツ最大のヒンドゥー寺院がベルリンでまもなく完成予定という話題を、たまたま視聴していたDW(Deutche Welle)が伝えていた。
Germany's largest Hindu temple set to open in Berlin
ハーゼンハイデ(Hasenheide)という地域に建つ寺院は、11月のディワーリー祭をきっかけにクンバービーシェーカム(Kumbhabhishekham)と呼ばれる落慶式を行った。
Sri Ganesha Hindu Temple Berlin e. V.
発起人は、およそ20年も前からベルリンでの寺院建設を目指したボランティア活動を続けてきたヴィルワナタン・クリシュナムルティ(Vilwanathan Krishnamurthy)氏(70)。
クリシュナムルティ氏はおよそ50年前、妻と当時の西ベルリンに移住、当初は電力会社AEGで「時給3ドイツマルク(現在は約1.50ユーロ、1.62ドルに相当)」の仕事に黙々と従事した。
寺院の建設に向けた活動は2004年から着手、地元当局からハーゼンハイデ公園の一角を建設用地として与えられたことから、2007年に着工し、2010年に完成予定だった。
ところが資金がなかなか集まらず、規制、承認手続き、期限、資金計画など、ドイツの建築プロセスに伴う数々の壁が立ちはだかった。
それもクリシュナムルティ氏ら財団関係者の「借金で寺院を建てたくない」という信念があったからで、実直に寄付を集め続けた。
やがて「ベルリンの街角で進む、ささやかな計画が、テクノロジーブームに沸く世界経済と出会い(DW)」、インド大使館によると、ハイテク企業で働く技術系職の若者を中心に、ベルリンには1万5000人程度のインド人が住むまでになった。
ここに亜大陸出身者を合わせると2万人にもなると推定されている。
また寺院からおよそ3キロの距離にある、完成後はベルリンで最も高層になるとされている建設中のビルは、28フロアを米オンラインサービス大手アマゾン(Amazon)が占めている。
同社で働く若いインド人たちから、「中には4桁にのぼる」多額の寄付が殺到したという。
夏の間、インドから50名のスタパティ(sthapati)を招き、細やかな彫刻を施した寺院の高さはおよそ18メートル、近隣の道路からも塔を見ることができる。
これまでドイツ最大のヒンドゥー寺院と言えば、西部の都市ハム(Hamm)に20年ほど前に現地のタミル人らが建設したもので、この他にもベルリン市内クロイツベルク(Kreuzberg)に小規模な寺院がある。
クリシュナムルティ氏によると、クロイツベルグは世界各国から多種多様な人々が集まる文化のるつぼで、近隣モスクのイマーム(導師)、プロテスタント教会の牧師、またハーゼンハイデ川対岸に住む在ベルリン教皇大使とも交流する。
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