マハーバリプラム沖合の海底に眠るとされた、古代寺院の遺跡がついに発見か
Posted on 21 Mar 2016 22:00 in トラベル・インド by Yoko Deshmukh
言い換えると、まさに海岸にせり出すように建つ、この寺院だけは1,000年以上にもわたって、大津波にも耐え生き残ってきたということになります。このほかタミル・ナードゥ州には、たとえば衛星写真にもくっきり写る海底地形が示すように、スリランカとの間が地峡のように陸続きだったという説など、考古学ロマンをかきたてられる伝説が多くあります。
*The photo from Ancient Origin
タミル・ナードゥ州と言えば、マハーバリプラム(Mahabalipuram)の海岸寺院が知られるが、これは海底に沈んだ無数の寺院群のひとつであり、かつて周辺には大規模な門前町も控えていたという説がある。
この度、地質学者がマハーバリプラム沖の海底を探査した結果、寺院と見られるものを含めた建造物や構造体を複数発見、この説が裏付けられようとしている。
The Better Indiaが報じた。
An Old Legend of Six Sunken Temples May Be True, as Geologists Discover Ancient Town in Tamil Nadu
本格的な調査のきっかけとなったのは2004年、インド洋大津波が沿岸部を襲う直前に、いったん波が大きく沖合まで引いた際に、観光客らが海底から伸びる塔のような構造物を目撃したとの、複数の証言を寄せていたことにあった。
その構造物は一瞬にして大きな波に飲み込まれていき、確かなことが分からないままだっただけに、今回の発見は画期的なものとなった。
海洋学研究所(NIO)から派遣された10名の調査隊が、今月10日と18日、沖合800メートル付近、深さ8メートルほどの海中に潜ったところ、水生植物に厚く覆われ、また損傷が激しいため原型をこそとどめていないものの、石造りと見られるブロック構造物と、階段のような形状のものが認められたという。
考古学者によれば、建造物に間違いなければ、1000年から1500年前の、シャンガム時代のものである可能性が高いという。
実際には、海底都市の調査は目撃証言のあった直後の2005年より、インド考古調査局(Archaeological Survey of India)主導で、インド海軍のソナー検出器を使用するなどして実施され、洞窟寺院をはじめとする2つの寺院と、高さおよそ1.8メートル、長さ70メートルに及ぶ壁を発見した。
伝説によれば、かつてマハーバリプラムの海岸線には、現存する海岸寺院のほか6つの寺院が並んでおり、あわせて「マハーバリプラムの7つのパゴダ(仏塔)」と呼ばれていた。
しかし起源952年に沿岸を襲ったとされる津波で、ほとんどが海底に沈んだとされている。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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