インドの雷探知機が、地球に衝突する大規模なエネルギーの爆発を検出したという話題を見つけた。

Earth was hit by a massive burst of energy. It came from outside Solar System

 この大規模爆発の発生源は現在、太陽系の外で発生したものと考えられている。

地球の電離層が、遠く離れた宇宙空間で爆発した星から発せられた、強烈なガンマ線バースト（GRB）による大きな擾乱を経験していた。
「GRB 221009A」と名付けられたこの宇宙現象は、昨年10月9日に欧州宇宙機関（ESA）のインテグラル宇宙望遠鏡と、地球を周回する他の高エネルギー衛星によって検出された。

ガンマ線バースト - 天文学辞典（PDF）

このバーストは、およそ20億光年離れた銀河で発生、これまでに記録された中でも巨大なGRBに入るとされている。

2002年にESAで開始したインテグラル・ミッション（Integral Mission）では、日々のGRBの検出に警戒してきたが、「GRB 221009A」の規模はこれまでの比較にならない、「1万年に一度しか予想されはいほど」（ローマの国立天文物理学研究所 [National Institute for Astrophysics]）の明るさだったことが分かっている。

ガンマ線が地球に衝突した800秒間、エネルギーは非常に膨大で、インドの雷探知機が作動したほか、ドイツの機器によっても記録されるほどの、数時間の電離層擾乱を引き起こした。

電離層とは地球上空約50キロメートルから950キロメートルに広がる高層大気のプラズマが豊富な層で、磁気圏の内縁を形成、大気中の電気発生に重要な役割を果たしている。
中国とイタリアの共同ミッションとして、2018年に打ち上げられた中国地震電磁衛星（China Seismo-Electromagnetic Satellite、CSES）は、この電離層上面の電磁変化を監視、地震現象と太陽活動が電離層に与える影響を研究している。

CSES研究チームによれば、GRBが擾乱を引き起こした際、電離層の上面で強い電場の変動を観測した。

この発見は、数十億光年離れた宇宙空間で発生している現象が、地球に目に見える影響を及ぼし得ることを証明するものであり、重要視されている。
ESAの研究員で太陽物理学者のローラ・ヘイズ（Laura Hayes）氏は、この擾乱は大規模な太陽フレアと同様、地球の電離層の最下層にまで影響を及ぼしたと指摘、非常に低い周波数の無線信号に影響を与えた可能性があるとしている。

研究者らは、この規模のGRBが、地球のある銀河系内で発生すると、オゾン層を破壊し、有害な紫外線が地表に到達する恐れもあると警鐘を鳴らし、地球上で数億年前に起きた大量絶滅の原因となったという節もある。

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