乾ききった大地に

 

Posted on 07 Nov 2014 09:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

マハーラシュトラ州横断の旅は思索の時です。



マハーラシュトラ州を内陸部方面へ車で横断してみると、何時間も、果てしなく地平線まで続く乾ききった大地ばかりを眺め続けることになります。
そんな時、このような水の存在を思わせる光景に出くわすだけで、なんとも言えない安堵感に包まれるものです。

プネやアコラ周辺とは異なり、特にアウランガーバード近郊の土地は、わたしのようなよそ者の目にも、岩がちで、農業には向かない厳しい土地なのだろうと感じられます。
小さな町村に立つ、ごみごみとした市の周辺は、それでもそこらに暮らす人々にとっての目抜き通りらしく、ディワリ前後になれば痩せこけた店主らが、しおれた野菜になどに混じって、既に埃にまみれたラクシュミー(ディワリにお祈りの対象となる富の女神様)像を並べ、それを同じく痩せて小柄な人々が買い求めに来ています。
こうした人々にとって、「豊かさ」とは何であるのか、「幸せ」とは何なのか、いつも考え込んでしまいます。

農業が思うようにいかない、広大な土地には、巨大な太陽光発電所を建設したりして、周辺地域に電力などの恩恵をもたらせるように効率よく開発してはどうかとも思いますが、それ以前に、巨大な国で、恵まれているはずの資源が、12億の人々に行き渡っていないことを痛感します。


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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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