新法案、女性の政界進出を後押しするか

 

Posted on 22 Sep 2023 21:00 in インドの政治 by Yoko Deshmukh

連日の白熱した議論は見応えがありました。



20日、下院議会ロク・サバー(Lok Sabha)での激しい議論の末、ほぼ満場一致で可決した。

India set to approve historic women’s quota bill

1996年に初めて提案されて以来、保留されてきた法案が、ついに承認される見通しとなった。

法案は今後、議会上院ラジャ・サバー(Rajya Sabha)承認を経て可決されれば、大統領の承認により法律となる。
ただし、コロナ禍により遅れていた国勢調査の完了(2025年見込み)まで施行は延期されそうだ。

モディ政権が「歴史的な法案」と呼ぶ法案には、党派を超えた議員454人が賛成票を投じて可決し、反対票はわずか2人だった。
元議会議長のソニア・ガーンディー(Sonia Gandhi)氏は、党は提案された法案を支持し、かつ即時施行を求めると主張した。

他の野党議員も、いわゆる「Other Backward Classes(OBC)」に分類され、社会的に不利な立場に押しやられてきた女性たちの特別枠を要求している。
ヒンドゥー教の「カースト制度」では、バラモン(brahmin)や司祭などの階級を最上位、ダリット(不可触民などの蔑称で呼ばれた)とアディヴァシ(adivasi、部族民)を最下位とみなす。
その間にある無数の「下位カースト」と「中位カースト」が人口のおよそ52パーセントを構成すると考えられ、OBC(その他後進階級)と分類されている。
国勢調査ではダリットとアディヴァシの人口は記録されるが、OBCに関しては記録されていない。

この法案は、すでにダリットとアディヴァシに確保されている議席の3分の1を女性枠として確保することを規定している。
一方、OBCに属する女性への枠については考慮されていない。

ガーンディー議員は、政府は「カースト」に基づく国勢調査、つまりOBCの数を調査し、提案された法律の恩恵をそうした分類に属する女性たちにも拡大すべきだと述べた。

法案に反対票を投じた2人のうちの1人、であるアサドゥッディン・オワイシ(Asaduddin Owaisi)議員は、現行法案は「上位カースト」の女性にのみ利益をもたらすものだと述べている。

 

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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