パンジャーブ州で「歩く権利」尊重のための動き

 

Posted on 20 Sep 2023 21:00 in インドの政治 by Yoko Deshmukh

インドの道路で優先されるのは、一番にクルマ、次にオートリクシャー、次にウシさんなどの家畜、自転車、そして最後が歩行者だもんな。



パンジャーブ州とハリヤーナー州で、ようやく歩行者を最優先する規則が施行される見通しとなった。

Punjab implements policy to prioritise pedestrians

道路を利用する歩行者の安全のため、両州の高等裁判所に提出された2010年の請願を受けて今年5月、大統領令としてインド憲法第21条に基づく「歩行権(Right to Walk)」を施行した。
命令ではインド国道局(National Highway Authority of India)、州の公共事業局、地方団体局をはじめとするすべての道路建設機関に対し、将来の道路拡張の際に必ず歩道を確保するよう指示している。

専門家らは、この措置により人命が尊重されると同時に、二酸化炭素排出量の削減にもつながると期待する。

パンジャーブ州内では、パティアーラ(Patiala)地区がいち早く政策として取り入れ、歩道の敷設に向けた初期作業を開始している。
州内で2021年に交通事故で失われた命は4,516人にのぼり、うち歩行者が8.7パーセントを占めている。
なお、インド全土における交通事故死亡者数に占める歩行者の割合は12.2パーセントとなっている。

同州の政策立案者は、「歩行権」の行使はもちろん、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロを目指して積極的な国家政策を導入していることもあり、環境負荷が少なく、また健康維持にも利点の大きい移動手段としてウォーキングも選択肢のひとつに入れられるよう、歩行者用道路の整備を含めた社会の整備を行っていくとしている。

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Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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