「ブティックベーカリー」インド都市部で満開

 

Posted on 20 Aug 2023 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

「Kayani Bakery」のビスケット類、ほとんど値上がりしていないのだな(今でも250グラム70ルピーぐらい)。



「London Muffin」がコーレーガーオン・パーク(Koregaon Park)に開店した時の感動は忘れられない。
あんパンやメロンパン、クリームパン、そして、それまでポロポロのポソポソしかなかった食パンが、English Bread Loafという名前でアップグレードされ、焼き立てのそれらを1つ80ルピーから120ルピー(当時)ほどでいつでも買うことができるのは、わたしにとって天地がひっくり返るほどのうれしい衝撃だった。

これと前後して、フランス仕込みのベーカリー「La Bouchée d'Or」や、日本で修行してきた方が開店した「Tokyo Bakery」など、プネーのパン事情は急速に発展していった。
今では、自宅で作るのは難しいとされるクロワッサンや「Sour Dough」だって、選ぶのに迷うほどたくさんのベーカリーでおいしいものを入手できるし、たいてい配達してくれるのだ。

いつから、プネーのベーカリーはこれほど充実するようになったのか、記憶では特にコロナ前後に急増した印象がある。
こうしたトレンドは、インド全土で見られるものであることを、以下の記事で知った。

Boutique bakery industry gaining ground across tier-1 cities in India

個人の職人がパンや焼き菓子を売る店のことを「ブティックベーカリー(Boutique Bakery)」と呼ぶらしい。
特に「Tier I」とカテゴライズされる大都市で、消費者の好みの変化を反映し、このブティックベーカリーは最盛期を迎えている。

こうしたベーカリーでは、誕生日に注文通りのデザインのケーキを焼くなどして、消費者のニーズに応える一方、本格的な味にこだわった質の高いベーカリー商品をそろえている。

一方、こちらの記事でも触れられていたが、バター香る「Shrewsbury Biscuit」などイラーニー系の昔ながらのベーカリーも捨てがたい。
「Kayani Bakery」はその代表で、支店が一切ないのでこちらが元祖ブティックベーカリーといえるのかもしれない。
かつてはムンバイーやデリーからも、わざわざ人々が買いに来ていたと聞いていた。
今見たら、Zomatoから配達もお願いできるんだな。

Kayani Bakery, East Street order online - Zomato

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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