タミル・ナードゥ州の医師らが日本の科学者らとDMD治療法を開発

 

Posted on 17 Jul 2023 21:00 in インド科学技術 by Yoko Deshmukh

写真はチェンナイの空港です。



タミル・ナードゥ州の医師らが日本の科学者と共同で、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に対する安全な疾患修飾治療法を開発したと発表した。

TN, Japan doctors develop treatment for muscular dystrophy

国際脳研究機関の公式ジャーナルである「IBRO Neuroscience Reports」に掲載された臨床試験の結果では、安全性が確認された物質である「Neu-REFIXベータグルカン」を摂取した人は摂取しなかった人に比べて、45日間で筋力が向上したことが確認された。

マドゥライに拠点を置く病院「Jaicare Hospital」の小児神経科医、ラガーバン(Dr K Raghavan)氏は、「DMD患者に対する世界初の治療法であり、副作用もなく生活の質を改善し、平均寿命を延ばすことができる」と述べている。

食品添加物の一種である「Neu-REFIXベータグルカン」とは、血液中のジストロフィン(心臓、手足、血管の筋肉機能に関与する細胞質タンパク質)の水準を32パーセントに増加させることで知られている。

DMDは稀な遺伝性疾患で、患者は筋力低下により通常12歳ごろまでに立って歩けなくなるとされている。
世界中の男児3,500人に1人が罹患しており、インドにはおよそ8万人の患者がいると推定されている。

現在は進行を遅らせる疾患修飾治療法が主なものとなっている。

およそ2億6,000万ルピーの費用がかかるとされる遺伝子治療や、エクソンスキップ療法(最大2,000万ルピー)などの治療法は、ほとんどの人にとって手が届かないものとなっている。

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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