今年はじめてのプネ国際交流ティーパーティを終えて:深い反省と今後の決意

 

Posted on 28 Feb 2016 23:00 in ASKSiddhiのひとりごと by Yoko Deshmukh

楽しい国際交流ティーパーティですが、開催前は葛藤、開催後は苦悶の連続です。それでも開催し続けることに意義があると思ってはいるのですが...



プネ国際交流ティーパーティと銘打つ「Pune International Tea Party」。
昨日は、今年初めての開催となり、日本人、フランス人、コンゴ人、アンゴラ人、モーリシャス人、イラン人、そしてアメリカやカナダ、日本国籍を持っていたり、外国人と結婚しているインド人も参加し、とても賑やかで和やかな時間となった。
このように国籍も様々な人たちが集って、勝手気ままに話をしていると、ますます国籍は単なる看板に過ぎないと思えてくる。
つまり国籍は会話のきっかけになるが、どんな国のことでも知っているわけではないから、やはりあくまで、相手に対する個人的な興味や関心を持つことが、楽しくお話をする基本となる。
突き詰めると人間はみな、同じ感情を共有し、同じようなものを食べて、同じように笑い、学び、生きるんだなぁ、などと、じわりと実感するのである。

日本に一時帰国している期間を除いて毎月、プネに住む国籍も様々な人たちに呼び掛け、交流の場を設けると同時に、ふだん自宅に引きこもって仕事ばかりしている自分自身にとっても、様々な国や背景の人と出会える貴重な機会になるとして、かつては毎月開催してきたティーパーティ。
しかし昨年は仕事の忙しさに加えて、気分的にまったく乗らなくて、4月の開催以来、完全に停滞していた。

気分が乗らなかったのは誰のせいでもなく自分の怠慢なのであるが、実は昨日も閉会後、楽しかった時間の反動で、どっと徒労感というか、何とも言えない虚しさが襲ってきた。

ところで、このように定期的な交流会の場を設けるようになると、

- 相手の反応など顧みず、自分のビジネスの宣伝、その他私利の追求のみを目的として来る人。
- 自分の店を使えと言って来る人。ただしこちらの条件は無視。
- 友達の店を使えとしつこく言いながら、自分は交渉も何のサポートもしない人。
- 何より「参加」表明していながら、事前連絡もなく来ない人。

など、一定数のちょっと困った人があぶり出されてくる。
しかし、こうした人たちは、もともとその程度の度量の人なんだということが明らかになるだけのことであって、わたしの精神状態に影響を与えることは、あまりない。
それに、相手を非難したりするよりも「自分が誰かに招待を受けた時には決して同じことはしない」という教訓になるし、またイベント主催者の気持ちもよく分かるようになった。

こうした困った人たちは無視するに限るとして、わたしにとって大切にしたいのは、忙しかったり、暑かったり、家の用事など大変なこともある中で、毎回なるべく予定を合わせて顔を出してくれたり、また顔を出そうと努力してくれたりする、一定数の人だ。
もちろん恐る恐る、初めて来てくれる人たちも。
そのような人たちとの出会いと交流こそが、何にも代えがたい宝物なのだが、では果たして、わたしはこの方々にとって、ティーパーティを意味のある場にできているのだろうか。
わざわざ遠方から足を運んでくれた人たちが、「来てよかった」と心から思ってもらえる場にできているのだろうか。
そのことに思いを馳せ、苦悶しているのである。
すなわち開催する度に、この苦しみを目の前に突き付けられることになり、それが辛かったから、開催することを逃げる、という本末転倒も甚だしい事態を招いていたところがある。

ブログも、毎日更新すればよいというものではなくて、わざわざ読んでくださった人が、少し元気になれたり、懐かしい気持ちになれたり、また願わくば、考えるきっかけを得たり、新しいことを知ることができたりして、「読んでよかったな。また読みに来よう」と思ってくれることが、何よりもうれしい。
そのためには、可能な限りリサーチをして内容の正確さに努め、文章を練り、公開する前には誤字脱字や文法ミスをチェックし、かつ読みやすく仕上げる、という作業は最低限のことだ。

個人の完全ボランティアで運営しているティーパーティも、毎月開催すればよいというものではなく、なるべく多くの人に知ってもらうための活動から、来てくれた人には心から楽しんでもらい、「また来よう」と思ってもらえる工夫がないといけない。
しかも目の前には生身の人間がいて、ストレートな反応を受ける場だ。
いわば待ったなしである。
現在のところ、来てくださった方ひとりひとりに、ひたすら話しかけるという戦略を取っているが、わたしなんかとずっと話していても面白くなかろう。
どうしたら皆さんに満足していただけるかを、引き続き真剣に考えていかねばならない。

それにしてもブログもティーパーティ開催も、そして相手の顔や反応が見え辛い翻訳という自らの職業も、常に自分を相手の立場に置き換え、相手の満足を追求する姿勢が不可欠であり、その努力が実った上で得られる相手との関係性こそが、自らの立場を築いていくという点で、すべて繋がっているのだということが、今さらながら身に染みている。
自らへの鍛錬として、このようなイベント開催に取り組んでいこうと思う。

追伸:
ティーパーティに関しては、わたしの至らなさを、いつも来てくださっている方が盛り上げてくださり、楽しい会にしてくれているところが多分にある。
なんとか恩返しをしたいのである。

*English will follow tomorrow.






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



Share it with


User Comments