ボルボ社製ハイブリッド・バス、公共交通機関で初の導入、エネルギー消費と排ガス削減目指す
Posted on 18 Feb 2016 23:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh
この低床具合、新興タウンのナヴィ・ムンバイだからこそ実現可能でしょう。プネなんかで走らせたらあっという間に車体の下部がボコボコになりそう。
*Photo from Business Standard
もしくは、さんざん交通渋滞を引き起こし、あちらこちら道路を寸断して市民に大迷惑をかけて作った挙句、機能しているところを少なくとも最も渋滞が深刻な地域では見たことがないどころか、無法者に縦横無尽に走り回らせるだけのレーンに終始している急行バスサービス、「Pune Bus Rapid Transit」で走らせてみたら、州首相さん。
スウェーデンの大手自動車メーカー、ボルボ(Volvo)のインド子会社、ボルボ・バス(Volvo Buses)が、誰もが乗り降りしやすい低床で、しかも環境に配慮しディーゼル燃料と電気との切り替えで走行するハイブリッド・バスを、ムンバイ郊外ナヴィ・ムンバイ地区を管轄するナヴィ・ムンバイ自治体(Navi Mumbai Municipal Corporation:NMMC)が運営する公営バス、NMMCに納車したことを、「The Hindu」ほかメディアが報じた。
NMMCはボルボ製の同じモデルの車体を5台注文しており、公共交通機関への環境配慮型バリアフリー車の、国内で初めての導入例となった。
ボルボのハイブリッド・バスは、ディーゼルエンジンと、バッテリー駆動の電気モーターとで走行する。
車体は通常のボルボ製バスより40~50パーセントほど高価だが、ディーゼルの消費量を最大35パーセント抑え、排気ガスに至っては最大50パーセントも削減できるとしている。
ちょうどムンバイで開催中のイベント、「Make In India Week(Make In India: 政府が提唱する、製造大国インドとしての成長を推進するキャンペーン)」にあたり、スウェーデンのステファン・ロベーン(Stefan Löfven)首相がマハーラーシュトラ州のデヴェンドラ・ファドナヴィス(Devendra Phadnavis)州首相に、バスのキーを手渡した。
ボルボのハイブリッド技術は、プネに本拠を置く自動車認証機関、「インド自動車研究協会(Automotive Research Association of India: ARAI)」が認定している。
ボルボ・バスは、インドでハイブリッド技術を商用展開するバスメーカーとしては筆頭を走っており、同社関係者によれば「数字にできないほどの潜在性・将来性がある」。
ボルボ・バスは声明の中で、20カ国で2,400台のハイブリッド・バスを販売しているボルボ社は、充電式ハイブリッド車や電気バスなど、公共交通機関のいわゆる「エレクトロモビリティ(electromobility、電気を主な動力とするクリーンな移動手段)」を推進しているとし、ナヴィ・ムンバイ地区での成功を見届け、順次インド国内各都市の自治体での導入推進を図っていくとしている。
バスは停止状態から一定の速度に達するまでは、電気の力のみで推進するため、停留所などで停車することの多いバスだけに、燃料と有害ガス排出量の大幅削減につながる理想的なサイクルとなっている。
電池は、ブレーキング時に発生する熱エネルギーを利用してモーターを発電機として作動させ、電気エネルギーに変換する「エネルギー回収ブレーキ機構(regenerative brake system)」を採用している。
さらに、ハイブリッド技術の最大のメリットとして、バス車内外で発生する騒音が大幅に低減できる点を挙げている。
ボルボ・バスとNMMC、および少し離れたムンバイ郊外部で、近年人口が増えているタネ自治体(Thane Municipal Corporation)とが覚書を交わし、ボルボ社が現在、スウェーデンやドイツ、カナダで運営している持続可能な公共交通機関の包括的運営を、その他海外も含めて展開していく協力関係を結んだ。
インドでは、大型長距離バスなどの車体にボルボ製を採用しているものが多く、でこぼこ道でも良好なサスペンションが旅行者に人気だ。
About the author
|
|
Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
|
User Comments