これが本当の「ケタ違い」、1台251ルピーのスマートフォンまもなく登場か(2月18日更新)
Posted on 16 Feb 2016 23:00 in インドビジネス by Yoko Deshmukh
アップル(Apple)の立場は、どうなるんでしょうか。※2月18日に詳細スペックが明らかとなりました。しかも、端末価格は脅威の251ルピー(400円ほど)とのこと。
*From the homepage of Ringing Bells
「えっ!?」
本日の記事も、目をこすってタイトルを二度見、三度見してしまった仰天の話題を、インディアン・エクスプレス(Indian Express)の記事をもとに抄訳したい。
デリー郊外ノイダ(Noida)に本社を置く携帯電話メーカー、「リンギング・ベルズ(Ringing Bells)」が、早ければ今週中にも1台500251ルピー(1000円500円未満、現レートで800円400円ぐらい)という破格のスマートフォン端末を発売する予定だ。
まるで安倍晋三首相の「一億総活躍社会」か!とハイレベル(?)な突っ込みを入れたくなってしまうような、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相が掲げる「国民ひとり残らず活躍し、インドの成長に寄与しよう(empowering India to the last person, transforming India’s growth story)」というヴィジョンに共鳴した、「革命的な製品」であると同社は説明する。
「Freedom 251」という名称の「500ルピー・スマートフォン」は、早ければ17日にもマノハル・パリカル(Manohar Parrikkar)防衛大臣により、「インド政府による近年の取り組みの集大成」(同社)として発表が予定されている。
現時点で、インド市場で入手可能なスマートフォンの最低価格は1500ルピー(3000円未満)ほど。
昨年、やはり国内メーカーである「データウィンド(DataWind)」社が大手通信会社リライアンス・コミュニケーションズ(Reliance Communications)と協力して開発した、999ルピーのスマートフォンを「世界最安スマホ」として発表したばかり。
ところが肝心の端末、市場への流通が遅れている。
リンギング・ベルズ社はこれよりスマートフォン端末の組み立てを開始するとしているが、製造工程や発売時期などについては明らかにしていない。
ただし「Make in India(インド政府が提唱・推進する国内製造業強化計画)」のプライドをかけ、安価ながら豊富な機能を持つ製品にしていくと報道陣に語っている。
昨年設立されたばかりの同社は、現在までにフィーチャーフォンを2機種展開しているほか、最近も第4世代(4G)通信規格に対応したスマートフォンとしては世界最安クラスの「Smart 101」を、2,999ルピーで発表している。
同社ウェブサイトで製品を閲覧してみると、フィーチャーフォンは正直言って大したことないが、「Smart 101」は、けっこう好みのゴツいデザインで、スペックも素人のわたしが見てもなかなかよいのではないだろうか。
インドのスマートフォン市場は世界で最も急速に成長しており、その規模は今後数年以内に米国を追い抜くと予想されている。
モディ政権下の「Make in India」ムーブメントが追い風となり、中国メーカーのシャオミ(小米科技:Xiaomi)や金立(Gionee)、米メーカーのモトローラ(Motorola)などが次々に端末組み立て事業をインドに進出している。
1台800円400円の高機能スマートフォンが実現可能だとすれば、わたしたちが普段、新しい端末の購入時に支払っている代金は、いったい何なんだろう。
もちろん現物はまだ市場に流通しておらず、実際に使ってみたわけではないから何ともコメントのしようがないが、成功すれば全世界の人々がスマートフォンを手にする時代が、あっという間にやってくる日も近いかもしれない。
※2月17日付での報道によると、端末価格は251ルピーと、およそ400円ほどとなるようだ。
スペックも明らかになったが、GSMと3G通信のみに対応している点(4GやLTE対応なし)や、肝心のGPSがついていない点など、日本や海外のSIMを挿して使うにはやや不便かもしれないが、他はまずまずではないか(少なくともRAMや最大32GBまで可能なストレージの拡張性は、わたしが4年近く前に1万5,000ルピーで購入したSONYのEXPERIA並み、プロセッサーは上級)。
この方(公式アカウント)のツイートで画像も見られるが、多くの人が指摘する通り、iPhoneに似ている。
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Yoko Deshmukh
(日本語 | English)
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。
ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.
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