ムンバイー中心部にイギリス統治時代から残る劣悪な住居群

 

Posted on 12 Apr 2022 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

「伝統」とか「歴史」とか言えば聞こえはいいですが、待ったなしの悲惨な住環境で何世代も暮らしている人々がいます。



ムンバイー南部、日本をはじめ各国の総領事館などが並ぶマラバール・ヒル(Malabar Hill)やフォート(Fort)地区なども近くにぎやかな、ムンバイーの中心部には、カマティプラ(Kamathipura)と呼ばれる、インドで最も悪名高い歓楽街があることを、以下の動画付きの記事で初めて知った。

Redevelopment plans for Kamathipura can change the face of Mumbai's red light district

動画では、この地区に建つ築100年を超える老朽化した建物に住み続けて数世代目という女性たちのインタビューを、英語の字幕付きで伝えている。
いつ崩れてもおかしくないという危険性に加え、住民は「入口から奥まで2歩も歩けば届くような狭小な部屋に、3世代が足の踏み場もなく肩を寄せ合って暮らす。トイレや風呂も奪い合いの状態で、職場や学校で用を足してもらうように頼むこともしばしば」と語る。
地区最大規模の部屋でも500~700平方フィート(46~65平米)と、多くの現代日本人からは想像もできないかもしれない。

しかし、マハーラーシュトラ州に長く暮らし、親族をはじめさまざまなご家庭を訪問した経験から、手に取るように分かる。
コロナ禍の一時期、公共施設などでの臨時の病床確保のことを日本のメディアでは「野戦病院」と表現していたが、住環境そのものがまるで野戦病院のようであることも少なくない。

州政府では、こうしたぜい弱な住宅群を再開発するための奨励策を進めることを約束しているが、住民たちが人間らしい生活を取り戻すことができるのだろうか。



 

本日最も読まれている記事
購入後半年で故障したフォッシルのスマートウォッチを巡る、意外な顛末 Posted on 16 Sep 2019
Sunday-Only Sri Lankan Curry in Munakata, Fukuoka Posted on 03 Apr 2022
日本人と顔立ちがよく似た「セブン・シスターズ」北東部の女性、人種差別に立ち上がる Posted on 18 Mar 2017
ラーム・チャランさんムンバイーを電撃訪問でファン歓喜 Posted on 05 Apr 2022
ダムに沈み年に一度だけその姿を現すゴアの村、まもなく再び水没 Posted on 18 Jun 2019


-----
なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。

=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※2月24日付けのメール、件名「インド入国時の検疫措置(インドで発行されたワクチン接種証明書の扱い(運用変更))」


●インドで発行されたワクチン接種証明書を所持してインドに入国する方は、インドで発行されたワクチン接種証明書を事前にオンライン提出することにより、RT-PCR検査の陰性証明書の事前オンライン提出が不要となります。
●日本で発行されたワクチン接種証明書を所持してインドに入国する方は、引き続き陰性証明書の事前オンライン提出が必要となります。

1 インド保健・家庭福祉省によると、インドで発行されたワクチン接種証明書を所持する方は、日本からインドへの入国に際して、出発72時間前に検体を採取したRT-PCR検査の陰性証明書又はインドで接種したワクチン接種証明書(2回接種を証明するもの)のいずれかを事前にオンライン提出することが認められるとのことです(ワクチン接種証明書の提出によりRT-PCR検査の受検及び陰性証明書の事前オンライン提出は不要となります)。ただし、日本で発行されたワクチン接種証明書を所持し、日本からインドへ入国する方は、引き続きRT-PCR検査の陰性証明書の事前オンライン提出が必要となります。

(注)2月11日付で当館から発出した領事メール「インド政府による検疫ガイドラインの改定(入国後7日間の自宅待機等の解除)」の3において、「インド政府が指定する国からの入国者は、陰性証明書又はワクチン接種証明書のいずれかをオンライン提出することが認められますが、現時点では日本はその指定国にはなっていないため、日本からインドへ入国する方は、引き続きRT-PCR検査の陰性証明書の事前オンライン提出が必要となります」とお知らせしましたが、この運用に変更があったものです。

2 インド政府は検疫措置を頻繁に変更しています。中央政府、各州政府ともに今後も急に検疫措置を変更する可能性がありますので、最新情報の入手に努めてください。

3 日本外務省はインドについて「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」の感染症危険情報を発出しています。インドへの渡航を検討されている邦人の皆様におかれましては、渡航の必要性や時期について慎重に御検討ください。

このメールは,在留届にて届けられたメールアドレス及び「たびレジ」に登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。

【問合せ先】
 在ムンバイ日本国総領事館領事班
 電話(91-22)2351-7101
 メール ryoji@by.mofa.go.jp

※「たびレジ」簡易登録をされた方でメールの配信を停止したい方は,以下のURLから停止手続をお願いいたします。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/delete
=== 転載終わり ==


本日の練習






About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



Share it with


User Comments