当時、お盆が繁忙期となる仕事をしていたため、忙しい時期が過ぎて一段落した、小さなアパートの1室で、ASKSiddhiを開設してから、まもなく12年が経とうとしている。

この間、インターネット上でインドの実態に近い情報が得られる機会が爆発的に増えた。
SNSの普及により、誰もが現地の生活のリアルな声を気軽に発信・共有できるようになり、開設当時の、プネから発信している稀な日本人という実感は、この数年、急速に薄れてきた。

だからこそ、内容にはこだわりたい。
誰も発信しないような話題を取り上げたい。
普段、仕事に追われ、あちらこちらに行動できないわたしだが、そんなわたしにも、できることがあるはず。

などと思いつつ、この数か月、特に6月中旬、日本から戻ってから、史上最悪レベルでサボってしまった。
ネット上に溢れる、ずっとずっと面白いと思えるインド情報に、完全に圧倒され、敗北感を抱えてしまったようなところがある。
少し、いじけていると言ってもいいかもしれない。

でも、そんな気まぐれで、12年も続けてきた、ASKSiddhiをダメにしたくない。
偉大でも、有名でもないし、金持ちでもないし、コネもないし、特別な活動も活躍もしてないし、人から尊敬を集めるようなこともしてない。
ただ、日々の仕事に追われて、それでもインドを眺めながら、なんとかインドと関わろうと暮らしている。
自分なりに、少しずつ、一歩ずつ、何らかの形で、インドに恩返しをしたいと暮らしている。
そんな、わたしにしか発信できないインド情報が、必ずあるはず。

アリのようにちっぽけであろうと、インドに対する固定観念がほんの少しでも、変わるような情報を、積極的に発信していきたい。