インド国内で運航する格安航空会社のひとつ、インディゴ(IndiGo)。
ここで今回、新たにパイロットに採用された男性が話題を呼んでいる。
その人はシュリカント・パンタワネ(Shrikant Pantawane)さん。
パンタワネさんはなんと、前職をオートリクシャー(インドの都市を疾走する三輪タクシー)配達人という、まさに「華麗な転身」のシンボルのような存在だ。
マハーラーシュトラ州ナーグプル出身のパンタワネさんは、警備員稼業の父親を筆頭とした貧しい家庭で生まれ育った。
このため、学業のかたわら、オートリクシャーを利用した配達の仕事を余儀なくされてきた。
転機は、空港への配達をきっかけに訪れたという。
空港内の茶店に届け物をした際、国家機関であるインド民間航空総局(Directorate General of Civil Aviation)が運営するパイロット奨学金制度があることを聞いたパンタワネさんは、必死で勉学に励み、見事、主席で合格を勝ち取った。
数年前には商用パイロット免許も取得したが、市場の低迷によって長らく就職先が決まらずにいたパンタワネさん、この度めでたく、インディゴに採用され、副操縦士としてのキャリアを踏み出した。
インディゴはパンタワネさんのパイロット就任ストーリーを社内報に掲載したほか、公式Twitterアカウントでも共有している。
昨年、バンガロール(ベンガルール)行きのフライトにインディゴを利用した際、機内誌に掲載されていた24歳の女性パイロットのプロフィールが、確か「パイロット歴6年」と紹介されていたのを見て、「ということは、18歳の時から航空機を操縦?まさか旅客機?」と驚いた記憶がある。
これからも、目が離せない航空会社だ。