変わり種、雑穀イドリーの屋台を起業して三方よしの若者

 

Posted on 23 Jun 2020 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

今年のはじめ、チェンナイを訪れた時に、初めて雑穀のイドリーをいただいて、その豊かな滋味に驚いたことを思い出しました。



「The Better India」が紹介していた、カップケーキのような、色とりどりのイドリー(Idli)に視線が引き寄せられた。

Vizag Man’s Leaf Millet Idlis Make His Startup a Food Sensation!

ヴィシャーカーパトナム(Vishakhapatmnam)のチッテム・スディール(Chittem Sudheer)さんは26歳の起業家だ。
午前6時半、チッテムさんが経営するイドリー店の前には、開店1時間前だというのに既に行列ができている。

2018年9月、5万ルピーの資金を元手に始めたのは、「オルタナティブ・イドリー」という意味の「ワセナ・ポリ(Vasena Poli)」。
真っ白というイメージのあるイドリーに反し、見た目は一風変わっているが、これと言った営業努力をしなくとも、都市部の健康志向の顧客からすぐに注目を集めた。

そのイドリーとは、雑穀を使ったイドリーだ。
ジョワール(jowar、アズキモロコシ)、バージュラ(bajra、トウジンビエ)、アーリカ(aarika、シコクビエ)、コーラ(korra、アワ)、サーマ(saamaまたはlittle millet、ヒエか?)などの、8種の栄養価の高い雑穀を使った特別なイドリーだ。

また、同じくピーナッツ、ヒョウタン、ショウガ、ニンジンなどの野菜を用いたチャトニーも人気で、持ち帰りを希望する客も多い。

「インドでの雑穀の知名度は高くない。しかし鉄分、マグネシウム、カリウム、銅などの豊富なミネラル、そして葉酸、B6、C、E、Kなどの必須ビタミンを含み、毎日必要な栄養価のデパートだ。」とチッテムさんが言うとおり、都市部の人々には徐々にその価値が見直されつつある。
その点に注目した。

実際、チッテムさんが経営する2軒の屋台では、1日平均500個、週末には600個ものイドリーが飛ぶように売れる。
価格も安く、1プレート3個分のイドリーを50ルピー、1個17ルピーで販売している。

チッテムさんのすごいところは、価格を抑えるからといって仕入れで買い叩くことはしない、ということ。
毎月700キロの雑穀を、ヴィシャーカーパトナム近郊の農家から直接購入しているため、キロあたり市価30ルピーのところ、チッテムさんは70ルピー支払うことができる。
それでも利益幅は25%を確保しているというから、まさに「Win-win」モデルだ。

起業のきっかけは、チッテムさんと農村の零細農家との出会いにある。

3年前、大学で農業経済学の修士号を修得した時、そのまま就職するよりも自分で農業を始めたいと、出身のアーンドラ・プラデーシュ州内を旅し、自然農法を実践している農業従事者らと数か月をともに過ごすうち、雑穀栽培が環境に配慮した農法であると同時に、消費者にとっては健康面の恩恵が大きいことを学んだ。

ところがほどなくして、雑穀の需要が非常に少ないことを知る。
自分で農場を開くより、実際に作っている人から仕入れ、これを使って南インドの人々にとっての日常食であるイドリーを作って売ることで、そうした雑穀への関心を高める道を選んだ。

しかし、白米の代わりに雑穀を使って発酵食品のイドリーを作ることは、思ったより容易ではなく、商品として売れるような配合を見い出すまでに2年の試作期間を要した。
そうして割り出した「黄金律」は、ウラッドダルと雑穀の割合を「1対4」にすること。

コロナ禍をものともせず、年内に7店舗をオープンすることを目指している。
「夢は、もっと多くの農業従事者とつながり、消費者にも関わってもらうことで、雑穀を米や麦と同じく主流作物にすること」と、あくまで農業者としての視点を忘れない。

なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。

=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※6月19日付けのメール、件名「中国とのLAC付近における中印両国軍の衝突に関する注意喚起」

●ラダック連邦直轄領の中国との実効支配線(LAC)付近において,インド及び中国の両国軍による衝突があり,これまでに複数の死傷者が出ています。同地域への渡航は止めてください。
●ニューデリー市内においては,中国大使館前での抗議活動が行われているほか,ディフェンスコロニー地区での中国製品不買運動が起こっている等の情報があります。
●また,マハーラーシュトラ州ムンバイ市の中国総領事館周辺での抗議活動は,現在確認されておりませんが,報道によれば,ムンバイ市やグジャラート州アーメダバード,バドーダラ,スーラト,ラージコートでは,一部の者が路上で中国製の携帯電話やテレビ等電化製品やおもちゃなどを壊す・燃やす,窓から投げ捨てる等の行為に及んだほか,習国家主席の写真を燃やしたとも報じられています。抗議デモの現場やシュプレヒコールをあげる集団には決して近づかないでください。

在留邦人及び短期渡航者の皆様へ

1 ラダック連邦直轄領の中国との実効支配線(LAC)付近において,インド及び中国の両国軍による衝突があり,これまでに複数の死傷者が出ています。
報道によれば,両軍は5月上旬から両国の実効支配線のあるパンゴン湖周辺など数か所でにらみ合い,小競り合いも発生してきています。さらに,今月15日夜から16日未明にはバルワン渓谷で衝突が起き,インド政府によるとインド軍兵士20名が死亡したとのことです。中国側は未発表ですが,43人が死傷したとの報道があります。
このような状況を踏まえ,くれぐれも同地域への渡航は止めてください。

2 ニューデリー市内においては,在インド中国大使館前での抗議活動が行われているほか,ディフェンスコロニー地区での中国製品不買運動が起こっている等の情報があります。今後,市内の他の地域や他の都市においても同様の活動が起こる可能性があります。

3 また,マハーラーシュトラ州ムンバイ市の中国総領事館周辺での抗議活動は,現在確認されておりませんが,報道によれば,ムンバイ市やグジャラート州アーメダバード,バドーダラ,スーラト,ラージコートでは,一部の者が路上で中国製の携帯電話やテレビ等電化製品やおもちゃなどを壊す・燃やす,窓から投げ捨てる等の行為に及んだほか,習国家主席の写真を燃やしたとも報じられています。
 中国に対する抗議行動等が今後起こる可能性がありますので,注意してください。

4 在留邦人の皆様及びインド滞在中の皆様におかれましては,今回の衝突に対するデモ活動などの現場付近にいた場合,中国人であると誤解され,不測の事態に巻き込まれる可能性があります。つきましては,最新情報の入手に努め,不測の事態に巻き込まれないよう細心の注意を払うとともに,抗議デモの現場やシュプレヒコールをあげる集団には決して近づかないでください。

このメールは,在留届にて届けられたメールアドレス及び旅レジに登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。

【問い合わせ先】
在ムンバイ日本国総領事館・領事班
電話(91-22)2351-7101
メール ryoji@by.mofa.go.jp
=== 転載終わり ===


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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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