マハーラーシュトラ州南端からオディシャ州東端まで1,700キロを自転車で帰った人

 

Posted on 12 Apr 2020 21:00 in インドあれこれ by Yoko Deshmukh

そりゃ帰りたいよね。



やはり予想通り、インド全土で4月30日まで、完全封鎖と外出禁止令が継続することになった。
細々とした日々の報道や情報は、今後の動きを占うものというより、むしろ日々状況が悪化していることを伝えるような、暗澹たる気持ちにさせられるものばかりだ。

舞台がインドということもあり、当初はオンラインで不自由なく買えるようになってくるものと期待された食材調達も、あくまでプネーでの状況だが、結局は時間帯や在庫の状況に大きく左右され、特にわたしたち外国人が買いたいものは「Essentials」から外れるようで、買えないことのほうが多い。
まるで先の見えないトンネルの中にいる気分だ。
せめて自宅で安全に過ごせていることに感謝し、なるべくSNS等は見ないようにして、心の安定を保ち、すべきことを着実にこなそう。

「The Hindu」紙面版では、マハーラーシュトラ州サングリ(Sangli)に出稼ぎに来ていた若者が、コロナ禍で職を失い、生活が立ち行かなくなったので、オディシャ州の実家までの道のり1,700キロメートルを、なんと自転車を7日間漕ぎ続けて帰り着いた、という驚異的な話題を紹介していた。

Odisha youth pedals 1,700 km to reach home

男性はサングリの鋳鉄工場で働き、月給1万5,000ルピーほどを得ていた。
しかし先月25日からの全土封鎖で工場が休業することになり、帰郷しようにもバスや鉄道も止まってしまった。
封鎖がいつ解除されるかも分からない中、他になすすべもなく、マハーラーシュトラ州の南端近くの街から、オディシャ州ブバネシュワルよりもっと先、西ベンガル州との境界に近いジャイプールにある村への帰郷を決めた。



 

男性は、今月1日に出発し、朝晩の比較的涼しい時間帯を利用して1日16時間、平均200キロメートル近く自転車を漕ぎ続け、7日に無事、故郷に到着した。
「地図はなかったけど、(サングリへ)列車で来た時の主要駅を覚えていたので、それを頼りにした。道中には営業しているダバ(Dhaba、ハイウェイ食堂)がいくつかあったので、食事や水浴び、休憩はできた」と話している。

ただし、村に到着した男性を村人たちが止めたので、現在は近隣の小学校を利用した検疫所で過ごしているという。

なお、現状に何ら役立つ情報をご提供できていない「ASKSiddhi(アスクスィッディ)」なので、せめて「在ムンバイ日本国総領事館」より日々発信されている州内の状況や州政府による措置に関する最新情報を、今後はこちらにも転載させていただきたい。

=== 以下、同掲題メールの転載 ===
※4月8日付けのメール、件名「インドにおける新型コロナウイルスに関する注意喚起(ウッタル・プラデシュ州における完全封鎖措置ほか)」

●インド政府によると,4月8日現在のインド国内感染者の合計は5,194例(死亡149例)となっています。
8日,ウッタル・プラデシュ州政府は,9日0時より15日の朝まで,感染者が多く確認されている15の地区において,完全封鎖措置をとることを決定しました。同期間中は通行証(curfew pass)を保持する業者以外,市民は一切外出せず,生活必需品についても店頭ではなくデリバリーで調達することが求められています。対象地区はラクナウ,ゴウタム・ブッダ・ナガル(ノイダ),ガジアバード,アグラ,シャムリ,サハラープル,カーンプル,ヴァラナシ,シータープル,バレーリー,ブランドシャヘル,フィローザーバード,バスティ,マハーラジ・ガンジ,メーラトです。
8日,全日空は,ムンバイ発(4月11日,13日,15日)及びチェンナイ発(4月10日,12日,14日)の臨時運航便を除き,デリー,ムンバイ,チェンナイ線を5月31日まで運休することを発表しました。

1 インド政府によると,4月8日現在のインド国内感染者の合計は5,194例(死亡149例)となっています。州ごとの内訳等は以下をご覧ください。
https://www.mohfw.gov.in/node/4904/

2 8日,ウッタル・プラデシュ州政府は,9日0時より15日の朝まで,感染者が多く確認されている15の地区において,完全封鎖措置をとることを決定しました。同期間中は通行証(curfew pass)を保持する業者以外,市民は一切外出せず,生活必需品についても店頭ではなくデリバリーで調達することが求められています。
対象地区はラクナウ,ゴウタム・ブッダ・ナガル(ノイダ),ガジアバード,アグラ,シャムリ,サハラープル,カーンプル,ヴァラナシ,シータープル,バレーリー,ブランドシャヘル,フィローザーバード,バスティ,マハーラジ・ガンジ,メーラトです。

3 8日,全日空は,ムンバイ発(4月11日,13日,15日)及びチェンナイ発(4月10日,12日,14日)の臨時運航便を除き,デリー,ムンバイ,チェンナイ線を5月31日まで運休することを発表しました。詳細は全日空にお問い合わせください。
https://www.anahd.co.jp/group/pr/202004/20200408.html

(全日空お問い合せ先)
電話:(インド国内)000800-100-9274 ※24時間対応 ※通話無料
         (インド国外)+81-3-4332-6868 ※24時間対応 ※有料
ウェブ:お問い合わせ窓口[インドにお住まいの方]URL
https://www.ana.co.jp/ja/in/site-help/contact/

4 在留邦人,インドご滞在中の皆様におかれては,以下の点にご注意の上,最新情報の入手に努め,困ったことがあれば本メール末尾の大使館問い合わせ先にご連絡ください。
(1)中央政府及び地方政府が感染予防のための措置を強化する方向にあり,制度が突然変更される可能性もありますので,十分注意して行動してください。
(2)在インド日本国大使館では在留邦人の皆様からの保健相談を受け付けるための窓口を設置しています。
jpemb-hokensoudan@nd.mofa.go.jp
ご利用に際しての詳細は,以前の領事メールをご覧ください。
(3)インド政府は,3月25日から21日間,全国におけるロックダウン措置を実施しています。警察による取締りが強化されていますので,十分ご注意ください。なお,この措置を受け,領事業務を含め大使館の業務が今後限定的になる可能性があります。
(4)ご自身や周囲の人の感染予防のため以下の点にご注意下さい。
・アルコール系手指消毒薬または石鹸と流水による手洗いを頻繁に行う。目,鼻,口などに触れる前に手洗いをする。
・咳やくしゃみがあるときはマスクを着用して鼻と口を覆う。マスクがない場合は,咳やくしゃみのときに口と鼻をティッシュなどで覆い,手洗いを行う。

(各種情報が入手できるサイト)
インド政府広報局ホームページ
https://pib.gov.in/indexd.aspx
インド保健・家庭福祉省公式ツイッター
https://twitter.com/MoHFW_INDIA
インド入国管理局ホームページ
https://boi.gov.in/
在日インド大使館ホームページ
https://www.indembassy-tokyo.gov.in/jp/index_jp.html
外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
厚生労働省ホームページ:新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
首相官邸ホームページ:新型コロナウイルス感染症に備えて
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html

このメールは,在留届にて届けられたメールアドレス及び旅レジに登録されたメールアドレスに自動的に配信されております。

【問い合わせ先】
在ムンバイ日本国総領事館・領事班
電話(91-22)2351-7101
メール ryoji@by.mofa.go.jp
=== 転載終わり ===

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About the author

Yoko Deshmukh   (日本語 | English)         
インド・プネ在住歴10年以上の英日・日英フリーランス翻訳者、デシュムク陽子(Yoko Deshmukh)が運営しています。2003年9月30日からインドのプネに住んでいます。

ASKSiddhi is run by Yoko Deshmukh, a native Japanese freelance English - Japanese - English translator who lives in Pune since 30th September 2003.



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