英国を拠点にホテル経営を展開する26歳の若き実業家が、ロンドンのパーラメント・スクエア(英国会議事堂前広場)に設置されることになっているマハトマ・ガンディー像に、10万ポンド(およそ1830万円)の寄付をしていたことが分かった。
プレス・トラスト・オブ・インディア他が報じた。
寄付したのはヴィヴェック・チャーダ(Vivek Chadha)氏で、英国でホテル経営のほか、住宅建設や不動産投資を手がける実業家。
2010年に、ガンディの母校であることでも知られるロンドン大学土木建築学部を卒業、自身を「ガンディ信奉者」と語る。
「ガンディは、『他者に与えられるものがある』ことを特権として掲げ、創造的な方法で他者への思いやりを形にした。自らの持てる力をすべて、他者へ尽くす事に使ったガンディの態度は、若い世代が日々の日常の中で意識していかなければいけないことだと思っている」
ガンディ像設置を推進する基金「Gandhi Statue Memorial Trust」によれば、これまでに集まった資金総額のうち、5割が英国内から、また寄付者の8割は英国人が占めているといい、目標予算75万ポンドには、3カ月以内に達したとしている。
このほか目立った寄付者としては、インド最大のIT会社インフォシスの共同創設者、ナラヤナ・ムルティ(Narayana Murthy)一家、そして車両メーカー、バジャージのラーフル・バジャージ(Rahul Bajaj)が名を連ねており、それぞれ20万ポンドを寄付している。
前述の基金によれば彫刻は、1931年に英国を訪れた際のガンディの姿をモデルに、著名な彫刻家フィリップ・ジャクソン(Philip Jackson)氏が手がけている。